先週末に引き続き、今夜も仕事の日にライブである。といっても今日は市内にあるライブハウスなので焦りはほとんどなかった(もともと行くつもりがなかったという理由もあるだろうが)。定時に職場を出て自転車で磔磔のそばまで来た時は18時30分、開演までまだ30分ほど余裕がある。うっかり入場してしまったが、パン1個くらい食べる余裕があったと後悔した。

お客の入りは、ひいき目に見ても6割くらいだろうか。初めてここでeastern youthを観た時(03年4月19日)にはもはや完売はしてなかった気がするが、それでもほぼ満員という感じだった。それは仕方ないことだけれど、スタンディングで300人の会場でこの状態はやはり寂しいものがある。

それにしても背広姿でカバンを持って開演を待つのはなんだか違和感を覚えてしかない。周囲を見回してもスーツを着ている人は自分以外の一人いるだけだ。やはりライブに行く日は休みたいな。この会場は後ろだとかなり見づらいが、もう前に行く元気もないし静かに立ち会おうと思う。そうして19時を2分くらい過ぎたくらいに照明が消えて開演である。見通しはかなり悪い。吉野氏の坊主頭がちらほら見えるくらいだ。

最初は最新アルバム「叙景ゼロ番地」(12年)の1曲目”グッドバイ”なのは想定内とはいえ、新作から立て続けに5曲を演奏するのはちょっと意外だった。そしてその時点でまた午後7時半になるかならないかだったので、

「アルバム全部を演奏するつもりか?」

とこの時は思ったが、それはさすがになかった。といっても収録曲10曲のうち8曲も演奏したからかなりの比率には違いない。

MCで吉野氏は、eastern youthとは名ばかりでこんなオッサンですが心は「せぶんちーん」(セブンティーン)のまま、などと自嘲気味に言っていた。

アンコールでは二宮氏も、昨日京都に来て美味しい酒を飲んでましたが店を出ると寒くてお腹が痛くなってホテルに急いだんですが・・・間に合いませんでした、という酷い話を披露しながら、

「youth(若者)とは名ばかりで・・・」

とこちらも同じようなことを言っていたのが可笑しいというか悲しいというか・・・。しかしながら3人とももはや40代半ばである。メンバー同士が会った時は頭髪の話題が多い、インタビューで語っていたのを思い出した。

インタビューはこちら。「OTOTOY」より。
http://ototoy.jp/feature/index.php/20120929

曲目は下に記すけれど、新作8曲に並んで「感受性応答セヨ」(01年)から5曲が演奏されたのも不思議といえば不思議な選曲である。このアルバムは彼らと私の出会いの作品で愛着はあるけれど、アンコールの3曲も全てここからというのは何か意図があるのか。ただ、最後の最後が”夜明けの歌”になると、いつもの新作をともなったツアーと印象が変わらなくなるなあ、という思いにはなる(長年ライブを観ていたから同意いただけるだろう)。

ここ数年の作品はもうライブ直前に聴くだけの状態だったので、そこから演奏されたらセット・リストも書き留められないなあと不安だった。しかしそれは幸か不幸か杞憂に終わり、新作よりちょっと前の作品などは全く演奏されていない。新作からが半分近く、他の曲で意外なものというのは皆無だろう。しかしライブで17曲も演奏したことはおそらくなかったと思う。

今回について特別印象に残ったことは無い。別にメンバーが衰えた様子もなかったけれど、音響などが良い会場でもないし、私自身も仕事でけっこう精神をやられているためテンションも高いわけではなかった。とりあえず3人の動いてる姿が観れて良かったかな、とそのくらいである。

ただ、二度目のアンコールの時にメンバーがステージに出てきてから、

「もうちょっと頑張って!」

という客席からの声に吉野が苦笑に近い笑顔を見せたのが印象的だった。「朝までやって!」というような無茶な要望でなく「もうちょっと頑張って」という表現は実に良い。

リンクしたインタビューにも書いているが、今回のアルバムを出してからはしばらく制作活動は休むという。となるとライブ活動に重点をおくということだろうが、これからは新作中心の曲目から一歩離れた内容になってくるのか。ともかく次の機会もあればやはり足を運びたい。最後に曲目を記す。

【演奏曲目】
(1)グッドバイ
(2)目眩の街
(3)空に三日月 帰り道
(4)ひなげしが咲いている
(5)呼んでいるのは誰なんだ?
(6)男子畢生危機一髪
(7)青すぎる空
(8)静寂が燃える
(9)残像都市と私
(10)踵鳴る
(11)地図のない旅
(12)矯正視力〇・六
(13)荒野に針路を取れ
(14)ゼロから全てが始まる

<アンコール1>
(15)ズッコケ問答
(16)素晴らしい世界

<アンコール2>
(17)夜明けの歌

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