「ヒヤリ・ハット」の段階で済ませるために
2014年9月18日 お仕事 コメント (2)いましている仕事の内容は商品の出荷と入荷にともなう作業である。その作業のために必要な備品がいくつかある。ボールペン、検品印(ハンコ)、そしてカッター だ。それらを全て左胸のポケットに入れながら作業をしていたわけだが、身体をかがめている時に備品をボトボト落とすことがあり、自分でもそれが気になっていた。作業に支障が出るのはもちろん、そんなことを続けていればいずれ備品を無くすことになるだろう。
いや、既に2個あった検品印の一個は紛失しているし、ボールペンも2本ほどどっかに吹っ飛ばしている。そして先日は部屋から持ってきた自分のカッターがどこかに消えてしまった。
「このままではマズい。何か対策を立てなければ」
と思っていながらも特に何かすることもなく、ハンコやペンを落としながら作業を続けていた。
しかし連休明けの火曜日に、これは看過できないなと思われる出来事が起きた。
いつものように出勤して作業して15分ほど経った頃だろうか。届いた荷物をチェックしていた職場のボスが、
「これ・・・うちのカッターやないやろうなあ?」
と顔をしかめながら持っていたのは、先日私が見失った自前のカッターであった。
出荷の際にどこかの荷物の中に入って落としてしまい、それが返送されてきたようである。
「ああ・・・それは・・・僕のですけど・・・」
と恐る恐る言うと、
「それは・・・まずいで」
と渋い顔をしたまま、それはカッターの入った封筒らしく、その右下には、
「カッターの刃が出たまま入ってました。気をつけてください」
というメッセージが書かれていたのである。
「刃が出てたりしたら商品に傷がつくし、これからは絶対やめてや」
と言われ、
「はい、すいません」
と私も素直に謝って、
「商品に傷付いたらマズいなあ。やっぱりこれからは何か対策をとらないとなあ」
と思いながら作業に戻った。
しかしボスとしてはそれで気は収まらなかったようで、しばらくしてまた私の近くに寄って、小声でこんなことを言った。
「今回は・・・取引先のやさしいお姉さんだったから良かったけど、もし消費者にこれが行ってたら・・・何千万の損害賠償とか請求されていたかもしれないで。これからは気をつけてや」
鈍感な私でも、何千万の損害賠償、などと言われたら動揺してしまう。なんか額あたりに青い縦線が入ったような、そんな瞬間だった。
「失敗学」の専門家の畑村洋太郎(東京大学名誉教授)さんの何かの本で知ったのだが、「ヒヤリ・ハット」という言葉がある。重大な事件が起きる一歩手前でそれが発見されるという瞬間のことだ。事故になる寸前を経験して「ヒヤリ」としたとか「ハット」したという意味である。
さっきも書いた通り、これまで作業をしてきた過程で「ヒヤリ・ハット」の瞬間をいくつもやらかしている。そしてこれまでの経験からすれば、決定的なことしでかす危険性もかなり大きい気がする。少なくともカッターを荷物とともに入れることは十分にあり得る。
原因はもうわかっている。ポケットのような場所にカッターを入れて作業をしているからだ。もうそれで1日に何度も落としているし、ここをどうにかしないといけない。
それで最近は文房具店などにいって、ポケットに代わる文房具入れがないかと探している。首にぶらさがるようなものが良いかと思っているが適当なものは見つからない。
だからといって、年配の男性のようにウエストポーチを腰に付けるのはちょっと格好悪いだろうなあ。
いや、既に2個あった検品印の一個は紛失しているし、ボールペンも2本ほどどっかに吹っ飛ばしている。そして先日は部屋から持ってきた自分のカッターがどこかに消えてしまった。
「このままではマズい。何か対策を立てなければ」
と思っていながらも特に何かすることもなく、ハンコやペンを落としながら作業を続けていた。
しかし連休明けの火曜日に、これは看過できないなと思われる出来事が起きた。
いつものように出勤して作業して15分ほど経った頃だろうか。届いた荷物をチェックしていた職場のボスが、
「これ・・・うちのカッターやないやろうなあ?」
と顔をしかめながら持っていたのは、先日私が見失った自前のカッターであった。
出荷の際にどこかの荷物の中に入って落としてしまい、それが返送されてきたようである。
「ああ・・・それは・・・僕のですけど・・・」
と恐る恐る言うと、
「それは・・・まずいで」
と渋い顔をしたまま、それはカッターの入った封筒らしく、その右下には、
「カッターの刃が出たまま入ってました。気をつけてください」
というメッセージが書かれていたのである。
「刃が出てたりしたら商品に傷がつくし、これからは絶対やめてや」
と言われ、
「はい、すいません」
と私も素直に謝って、
「商品に傷付いたらマズいなあ。やっぱりこれからは何か対策をとらないとなあ」
と思いながら作業に戻った。
しかしボスとしてはそれで気は収まらなかったようで、しばらくしてまた私の近くに寄って、小声でこんなことを言った。
「今回は・・・取引先のやさしいお姉さんだったから良かったけど、もし消費者にこれが行ってたら・・・何千万の損害賠償とか請求されていたかもしれないで。これからは気をつけてや」
鈍感な私でも、何千万の損害賠償、などと言われたら動揺してしまう。なんか額あたりに青い縦線が入ったような、そんな瞬間だった。
「失敗学」の専門家の畑村洋太郎(東京大学名誉教授)さんの何かの本で知ったのだが、「ヒヤリ・ハット」という言葉がある。重大な事件が起きる一歩手前でそれが発見されるという瞬間のことだ。事故になる寸前を経験して「ヒヤリ」としたとか「ハット」したという意味である。
さっきも書いた通り、これまで作業をしてきた過程で「ヒヤリ・ハット」の瞬間をいくつもやらかしている。そしてこれまでの経験からすれば、決定的なことしでかす危険性もかなり大きい気がする。少なくともカッターを荷物とともに入れることは十分にあり得る。
原因はもうわかっている。ポケットのような場所にカッターを入れて作業をしているからだ。もうそれで1日に何度も落としているし、ここをどうにかしないといけない。
それで最近は文房具店などにいって、ポケットに代わる文房具入れがないかと探している。首にぶらさがるようなものが良いかと思っているが適当なものは見つからない。
だからといって、年配の男性のようにウエストポーチを腰に付けるのはちょっと格好悪いだろうなあ。
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