今日はいつもより25分早く仕事を切り上げさせてもらい、勤務先から阪急烏丸駅へと向かった。2時間もあれば会場のフェスティバルホールまでは余裕と思っていたものの、6時20分に着いた時にはけっこう驚いた。遅延がなければ移動に1時間半もかからないことになる。本当は休みが取れたら一番よかったのだが、それはまあ仕方ない。
入口前でパンフレット(2000円)を買って入場し、しばらくはロビーで携帯をいじって一休みしてから席についた。今回は1階席の前から8列目の右端という良席で、ステージがもう目の前にある。しかも驚いたことに、フラッシュを使用しないという条件で携帯撮影もOKというアナウンスが流れている(高機能のカメラや動画撮影は不可)。それを聞いてさっそくステージや会場を開演前から撮っているうちに7時が回って開演となった。本日は完売御礼である。
ジャクソン・ブラウンの5年ぶりの来日公演、個人的には6度目のライブである。海外ミュージシャンで一番多く観ているのは彼に間違いない。「なぜ同じミュージシャンを何度も観に行くのか?」と訝しがる人もいるかもしれないが、これはお金に代えられるものではないのだ、と答えるほかはない。3000人収容のフェスティバルホールが完売した理由も私と同じような思いを抱いている人が一定数存在することの証明である
今回のツアーに関する情報は全く入れずに臨んだものの、一発目の“Barricades Of Heaven”のイントロが始まった時に、そういえばこの曲が1曲目だとネットのどこかで見たなあ、といまさらながら思い出してしまった。3曲目の“Long Way Around”の冒頭で不自然な歓声が起きていたが、たぶんコード進行が一緒の“These Days”と勘違いした人が何人かいたのだと思われる。
バンドはジャクソンがギターもしくはピアノ、他はベース、ドラムス、キーボード、ギターが2人、黒人女性コーラスが2人という布陣だ。技術的なことは正直わからないけれど、演奏は手堅く無駄がないという感じだ。いや、上手いとか下手とかという次元ではなく、ジャクソンの音楽だけが持つ憂いを含んだような音を見事に演出しているところが素晴らしい。1曲目からもうグングンと引き付けられていった。
曲目は最後に記しているけれど、大傑作である最新作「Standing In The Breach」(14年)を軸に、旧作からも名曲が惜しみなく披露された充実した内容となった。“Late For The Sky”は観客のリクエストに応えて出てきたもので、何もなければ演奏されなかったらしい。そのリクエストしていたのは私の2列くらい後方にいたうるさいジジイで、東京では俺の知り合いが“Late For The Sky”をお願いしたから演奏されたなどと、開演前にグチャグチャ言っていた輩である。終演してからも、
「俺がリクエストしたから“Late For The Sky”を聴けたんや!」
などと自慢げに話していた。しかし、果たしてこれがベストの選択だったかどうかは疑わしい。確かに“Late For The Sky”は披露されたけれど、その代わりに1曲何か別の曲が無くなったわけである。それが“The Pretender”だったかもしれないし、他の会場のアンコールで披露された“Before The Deluge”だった可能性もある。
そう、今回の大阪公演は“The Pretender”が出てこなかったのだ。これがもっとも好きな自分としては少々残念な思いもある。さらに、もしジジイのリクエストがなければ“Late For The Sky”も演奏されなかったことになる。私はもう何度も彼のライブを観ているからそれでもまあいいやと諦められるけれど、初めて観に来た方にとってはどうなのかなあというモヤモヤした思いが残った。
そんな些末なことはあったものの、極東の島国のライブとて手抜きのしないジャクソンなので午後10時の手前まで演奏して大阪公演1日目は無事に終了した。広島公演を挟んで、またこの場所で追加公演がおこなわれる。人生7度目のジャクソン・ブラウンは、もう間近である。
【演奏曲目】
(1)Barricades Of Heaven
(2)Something Fine
(3)The Long Way Around
(4)Leaving Winslow
(5)These Days
(6)Late For The Sky
(7)Shaky Town
(8)I’m Alive
(9)You Know The Night
(10)For a Dancer
(11)Fountain Of Sorrow
(15分間の休憩)
(12)Your Bright Baby Blues
(13)Rock Me On The Water
(14)If I Could Be Anywhere
(15)Which Side?
(16)Standing In The Breach
(17)Looking East
(18)The Birds Of St. Marks
(19)The Late Show
(20)Doctor My Eyes
(21)Running On Empty
<アンコール>
(22)Take It Easy~Our Lady of The Well
入口前でパンフレット(2000円)を買って入場し、しばらくはロビーで携帯をいじって一休みしてから席についた。今回は1階席の前から8列目の右端という良席で、ステージがもう目の前にある。しかも驚いたことに、フラッシュを使用しないという条件で携帯撮影もOKというアナウンスが流れている(高機能のカメラや動画撮影は不可)。それを聞いてさっそくステージや会場を開演前から撮っているうちに7時が回って開演となった。本日は完売御礼である。
ジャクソン・ブラウンの5年ぶりの来日公演、個人的には6度目のライブである。海外ミュージシャンで一番多く観ているのは彼に間違いない。「なぜ同じミュージシャンを何度も観に行くのか?」と訝しがる人もいるかもしれないが、これはお金に代えられるものではないのだ、と答えるほかはない。3000人収容のフェスティバルホールが完売した理由も私と同じような思いを抱いている人が一定数存在することの証明である
今回のツアーに関する情報は全く入れずに臨んだものの、一発目の“Barricades Of Heaven”のイントロが始まった時に、そういえばこの曲が1曲目だとネットのどこかで見たなあ、といまさらながら思い出してしまった。3曲目の“Long Way Around”の冒頭で不自然な歓声が起きていたが、たぶんコード進行が一緒の“These Days”と勘違いした人が何人かいたのだと思われる。
バンドはジャクソンがギターもしくはピアノ、他はベース、ドラムス、キーボード、ギターが2人、黒人女性コーラスが2人という布陣だ。技術的なことは正直わからないけれど、演奏は手堅く無駄がないという感じだ。いや、上手いとか下手とかという次元ではなく、ジャクソンの音楽だけが持つ憂いを含んだような音を見事に演出しているところが素晴らしい。1曲目からもうグングンと引き付けられていった。
曲目は最後に記しているけれど、大傑作である最新作「Standing In The Breach」(14年)を軸に、旧作からも名曲が惜しみなく披露された充実した内容となった。“Late For The Sky”は観客のリクエストに応えて出てきたもので、何もなければ演奏されなかったらしい。そのリクエストしていたのは私の2列くらい後方にいたうるさいジジイで、東京では俺の知り合いが“Late For The Sky”をお願いしたから演奏されたなどと、開演前にグチャグチャ言っていた輩である。終演してからも、
「俺がリクエストしたから“Late For The Sky”を聴けたんや!」
などと自慢げに話していた。しかし、果たしてこれがベストの選択だったかどうかは疑わしい。確かに“Late For The Sky”は披露されたけれど、その代わりに1曲何か別の曲が無くなったわけである。それが“The Pretender”だったかもしれないし、他の会場のアンコールで披露された“Before The Deluge”だった可能性もある。
そう、今回の大阪公演は“The Pretender”が出てこなかったのだ。これがもっとも好きな自分としては少々残念な思いもある。さらに、もしジジイのリクエストがなければ“Late For The Sky”も演奏されなかったことになる。私はもう何度も彼のライブを観ているからそれでもまあいいやと諦められるけれど、初めて観に来た方にとってはどうなのかなあというモヤモヤした思いが残った。
そんな些末なことはあったものの、極東の島国のライブとて手抜きのしないジャクソンなので午後10時の手前まで演奏して大阪公演1日目は無事に終了した。広島公演を挟んで、またこの場所で追加公演がおこなわれる。人生7度目のジャクソン・ブラウンは、もう間近である。
【演奏曲目】
(1)Barricades Of Heaven
(2)Something Fine
(3)The Long Way Around
(4)Leaving Winslow
(5)These Days
(6)Late For The Sky
(7)Shaky Town
(8)I’m Alive
(9)You Know The Night
(10)For a Dancer
(11)Fountain Of Sorrow
(15分間の休憩)
(12)Your Bright Baby Blues
(13)Rock Me On The Water
(14)If I Could Be Anywhere
(15)Which Side?
(16)Standing In The Breach
(17)Looking East
(18)The Birds Of St. Marks
(19)The Late Show
(20)Doctor My Eyes
(21)Running On Empty
<アンコール>
(22)Take It Easy~Our Lady of The Well
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