(4)春一番
1973年から78年まで活動していた3人組のアイドル・グループ「キャンディーズ」の76年の大ヒット曲である。意外な感じもする人もいるかもしれないが、02年の美里のツアー「じゃじゃ馬ならしツアー」の中で少しだけ披露されている。オリジナルほどではないが軽快なアレンジで、落ち着いた楽曲ばかりだった「うたの木 seasons “冬”」との性格の差がこの曲によって顕著に表れている。余談になるけれど、「じゃじゃ馬ならしツアー」でこの曲が出た時、客席からキャンディーズのファンのごとく見事な反響が返ってきた。美里ファンの年齢層を感じた瞬間である。

(5)卒業
最後を締めるのは、91年のアルバム「Lucky」に収録されている曲の再録である。シングルで発表されていてオリコン2位を記録した。当時の彼女は明治生命のイメージ・キャラクターだったのでCMにもこの曲が使われていた。「誰にも卒業できない恋がある」という印象的なフレーズ、「はらはら」「さらさら」といった日本語の効果的な使い方などで卒業の風景が巧みに表現された名曲である。本作ではピアノだけのイントロから始まるシンプルな作りになっており、この曲の持つせつなさが増している。本作の中で最も心を動かされた。

しかし、このアルバムを聴くには似つかわしくない寒さが続いている。

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