29年も生きていると、因果というか、運命というか、わけのわからない出来事に見舞われる時がある。

昼すぎに、食事を外で済ませようと紫竹の方まで自転車で出かけた。大宮通をずっと北に進み、北山通から左へ曲がるとそこにはコンビニがある。その店の前にある自転車にふと目が入った。

「この自転車、見覚えがある」

すぐさま引き返してコンビニの前に戻り、自転車を確認した。

言うまでもないかもしれないが、それは先日の夜に烏丸夷川のところで盗まれた自分の自転車である。しかも、カギのついたままの状態だった。何者の仕業かわからないけれど、烏丸夷川から北山大宮まで自転車に乗って、そのまま店の前に置き去りにしたのだろう。

自分の自転車とわかっているので、そのままにしておくのは具合が悪い。しかしこの場所に自転車で来たので、乗って戻るわけにもいかない。

この日は夕方だけ出勤だったので、仕事が終わったあと地下鉄に乗って北山まで向かい、そこから15分くらい延々と歩いてコンビニまで辿り着き、そこから自転車に乗って帰った。

かくして自転車は、河原に捨てられて錆びつくこともなく、警察に発見されることもないまま、持ち主の元に戻っていった。

しかし、戻ってきた自転車と買い直した自転車、その2台の自転車を持ち主はこれからどうするのか。その結論はまだ出ていない。

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