2005年を振り返る(3)中島美嘉「MUSIC」
このアルバムを買って聴くまでは、これは失敗作だろうと踏んでいた。前作「LOVE」以降に出たシングルのほとんどがいまひとつな印象しか持てなかったからである。なおかつ”SEVEN””朧月夜””LEGEND”など毛色の違う曲ばかりなので、一つのアルバムにおさめるのは困難だとも感じていた。

しかし実際の中身はまるっきり違った。アルバムとしての統一感はしっかりとあったのである。さらに、繰り返し聴いているうちにそれぞれの楽曲もかなりの質であることにも気づいたのである。このような感想を持ったのは自分でも意外だったし、音楽というものはわからないものだと思い知らされた。いずれにしても良く聴いた作品だ。今年、2番目によく聴いたアルバムである。

7月、新作にともなったツアーにも1回だけ足を運んだが、ステージさばきも歌声も昨年よりも遥かに力強く成長した彼女の姿があった。また、映画「NANA」の格好で2曲歌うなどの演出もあり非常に楽しかったことを覚えている。

残念だったのは、このアルバムの売り上げが前作や前々作の半分くらいしかなかったことだ。自分が喜ぶような作品は世間では駄目だということなのだろうか。

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