2005年を振り返る(4)渡辺美里「Sing and Roses」
2005年8月6日、音楽がどうのということを超えて自分にとって重大な出来事があった。渡辺美里が86年から続けてきたスタジアム・ライブを20回目でその歴史を終わらせたのである。

最後のスタジアム・ライブは4万人ちかくの人が訪れて大成功に終わったのだが、次の活動はどうなるのか気になっていた。西武ライブという彼女の活動の支柱が無くなって失速するのか、それともいままで重荷となっていたものから解放されてより自由な活動をするのか。私は後者の方だと思っていた。して、この「Sing and Roses」を聴いた時は、その思いは確信に変わった。

ここ数年の彼女にはみられなかった歌声の豊かさがある。本作でそれが聴けたことが最も嬉しかった。この10年の彼女の作品で最も優れたアルバムだろう。今年のベスト・アルバムのみならず、ずっと自分の手元に置いておく作品になるに違いない。

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