その存在を知っている人は限られているけれど、パソコンを持つ前から日記を書いていた。話は2000年にまでさかのぼる。すでに5年以上も前の話だ。

当時の私は、00年3月に大学を出たものの、その後の進路も決まらずに京都市内で暮らしていた。学生の時分は大学のパソコンを無料で使うことができたけれど、卒業してしまえばもちろん利用できない。しかしパソコンを買おうにも無職の身で金銭的余裕などあるわけがない。

それでもネットをしたかったので、いろいろ調べて出した策はゲーム機のドリームキャストを使うというものだった。これならば本体と専用キーボードを合わせても3万円くらいなので、なんとかお金を工面して買うことができる。こうしてネットを使う環境を整えた。

ただ、ドリームキャストはパソコンでは無いので、ソフトや画像などを取り込むことができない。画面(テレビのブラウン管)を印刷することもできない。「コピー」や「ペースト」といった動作すら簡単にはできない。またダイヤルアップ接続にも40秒くらいかかった。とにかく不便でしかたなかったのである。

それでもプロバイダーである「isao.net」(イサオ・ネット)は、ドリームキャストでの利用者へのサービスをそれなりに提供していた。サイトを作るスペースもあったので、就職してパソコンを買うまでしばらくそこで日記を書いていた。おそらく1年半くらいは使っていたのではないかと記憶している。

isao.netを解約してからも、私のサイトは消滅することなくそのまま残っていた。時々のぞいては過去の自分の姿を振り返っていた。しかし今日サイトに行ってみたら、影も形もなくなっていたのである。

http://www.isao.net/service/blog/index.html

今年の2月15日をもって一連のサービスは終了してしまったのである。さきほど書いたとおり、ドリームキャストではネットの恩恵を受けることなど満足にはできない。サービスがなくなるのは必然であるが、自分の日記が無くなってしまったのは残念でならない。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索