大学から京都に移って10年ほどになるけれど、いつも不思議に思っていたのは地蔵盆の光景だった。あちこちの民家で祭壇を作ったり、飲み食いをしたり、長い数珠を皆で回したりといった姿を見るたび「あれはいったい何だろう」と奇妙に感じていた。地蔵盆は関西地方でよく行われる行事であり全国各地にもあるらしいが、私の地元である北海道登別市では見られない。ネットで少し調べると地蔵盆は子どもが主役の行事とわかった。ということは、私が関わることはもう無いということか。
そんな地蔵盆まっただなかの8月23日に神戸市は長田にやってきた。私の住む上京区にくらべて長田の地蔵盆はけっこう規模が大きい。町ぐるみでおこなっていることが一目瞭然なのだ。露店も出ているし、交差点の片隅にはなんとヤグラが組まれている(画像を参照)。しかし、別に地蔵盆のためにわざわざ長田へ訪れたわけではない。ソウル・フラワー・モノノケ・サミットがここで無料ライブをするからである。
公式サイトによれば18時に登場となっていたけれど、10分、20分と経っても始まる気配はない。するとヤグラの上にオジサンが現れて「いま名古屋で渋滞している」と説明があった。これはしばらく来そうもない。そのときオジサンが「飲み物を持ってって」と言ってきた。ヤグラの下にある缶ビールやお茶を取っても良いというのである。私も缶ビールをもらう。子どもが主役の地蔵盆だが自分も恩恵を受けてしまった。午後6時50分ごろ再びオジサンがヤグラに登場し「まもなく始まります」と言う。しかしここからマイクや機材の準備を始めて、それがまったく終わりそうにない。ベースの河村博司も自らマイクを取り付けている。そんな状態のなかで午後7時半すこし前にやっとメンバーが壇上に上がり開演である。メンバーはソウル・フラワーの5人に、樋野展子(サックス)、仲村奈月(ボーカル、大太鼓、三線)を加えた7人編成だ。京都公演などには参加していた大熊亘はいなかった。
ライブは、京都公演と同じく”美しき天然”で始まる。誰でも聴いた経験のあるイントロだが、モノノケ・サミットのライブの冒頭はいつもこの曲なのだろう。中川敬は、今日は神戸で演奏した曲をたくさんしたい、といった発言をMCでしていた。そうだ。ソウル・フラワー・モノノケ・サミットは阪神大震災がきっかけで生まれたグループだった。そして神戸は彼らの誕生の地である。それゆえにボランティアでわざわざ神戸まで演奏をする意味が彼らにはあるのだろう。1ステージ目が終わってからも、30分ほどの休憩をはさんでまたライブがあるという。時間も押しに押していたので1回が終わった時点で「帰ろうかな」という思いもよぎったけれど、最後まで見て本当に良かった。神戸で1日に5回も演奏した”アリラン”など、京都公演では披露されなかった曲がたくさん聴けたからである。お客は100人くらいでそれほど多くなかった。人があふれて危険、という事態にならなかったのは喜ぶべきことでもないかもしれない。それでも「来年も来ます」と発言していたので、07年もモノノケ・サミットのライブを観られそうである。アンコールで2曲歌っても拍手はやまず、中川が一人で”六甲おろし”を1番だけ一緒に歌って終演となった。その時点で9時15分ごろで、終わったらすぐに地下鉄に乗り京都に戻った。演奏曲目は以下の通りである。
(演奏曲目)
〔1ステージ〕
(1)美しき天然
(2)ラッパ節
(3)解放歌メドレー(水平歌〜農民歌〜革命歌)
(4)ハイカラソング
(5)カチューシャの唄
(6)聞け万国の労働者
(7)トラジ
(8)アリラン
(9)ドンパン節
(10)チョンチョンきじむなー
(11)ヒヤミカチ節
〔2ステージ〕
(12)釜ヶ崎人情
(13)満月の夕
(14)お富さん
(15)蒲田行進曲
(16)がんばろう
(17)竹田の子守唄
(18)インターナショナル
(19)有難や節
(20)復興節
(21)さよなら港
<アンコール>
(22)安里屋ユンタ
(23)豊年音頭
(24)六甲おろし(中川のボーカルのみ)
そんな地蔵盆まっただなかの8月23日に神戸市は長田にやってきた。私の住む上京区にくらべて長田の地蔵盆はけっこう規模が大きい。町ぐるみでおこなっていることが一目瞭然なのだ。露店も出ているし、交差点の片隅にはなんとヤグラが組まれている(画像を参照)。しかし、別に地蔵盆のためにわざわざ長田へ訪れたわけではない。ソウル・フラワー・モノノケ・サミットがここで無料ライブをするからである。
公式サイトによれば18時に登場となっていたけれど、10分、20分と経っても始まる気配はない。するとヤグラの上にオジサンが現れて「いま名古屋で渋滞している」と説明があった。これはしばらく来そうもない。そのときオジサンが「飲み物を持ってって」と言ってきた。ヤグラの下にある缶ビールやお茶を取っても良いというのである。私も缶ビールをもらう。子どもが主役の地蔵盆だが自分も恩恵を受けてしまった。午後6時50分ごろ再びオジサンがヤグラに登場し「まもなく始まります」と言う。しかしここからマイクや機材の準備を始めて、それがまったく終わりそうにない。ベースの河村博司も自らマイクを取り付けている。そんな状態のなかで午後7時半すこし前にやっとメンバーが壇上に上がり開演である。メンバーはソウル・フラワーの5人に、樋野展子(サックス)、仲村奈月(ボーカル、大太鼓、三線)を加えた7人編成だ。京都公演などには参加していた大熊亘はいなかった。
ライブは、京都公演と同じく”美しき天然”で始まる。誰でも聴いた経験のあるイントロだが、モノノケ・サミットのライブの冒頭はいつもこの曲なのだろう。中川敬は、今日は神戸で演奏した曲をたくさんしたい、といった発言をMCでしていた。そうだ。ソウル・フラワー・モノノケ・サミットは阪神大震災がきっかけで生まれたグループだった。そして神戸は彼らの誕生の地である。それゆえにボランティアでわざわざ神戸まで演奏をする意味が彼らにはあるのだろう。1ステージ目が終わってからも、30分ほどの休憩をはさんでまたライブがあるという。時間も押しに押していたので1回が終わった時点で「帰ろうかな」という思いもよぎったけれど、最後まで見て本当に良かった。神戸で1日に5回も演奏した”アリラン”など、京都公演では披露されなかった曲がたくさん聴けたからである。お客は100人くらいでそれほど多くなかった。人があふれて危険、という事態にならなかったのは喜ぶべきことでもないかもしれない。それでも「来年も来ます」と発言していたので、07年もモノノケ・サミットのライブを観られそうである。アンコールで2曲歌っても拍手はやまず、中川が一人で”六甲おろし”を1番だけ一緒に歌って終演となった。その時点で9時15分ごろで、終わったらすぐに地下鉄に乗り京都に戻った。演奏曲目は以下の通りである。
(演奏曲目)
〔1ステージ〕
(1)美しき天然
(2)ラッパ節
(3)解放歌メドレー(水平歌〜農民歌〜革命歌)
(4)ハイカラソング
(5)カチューシャの唄
(6)聞け万国の労働者
(7)トラジ
(8)アリラン
(9)ドンパン節
(10)チョンチョンきじむなー
(11)ヒヤミカチ節
〔2ステージ〕
(12)釜ヶ崎人情
(13)満月の夕
(14)お富さん
(15)蒲田行進曲
(16)がんばろう
(17)竹田の子守唄
(18)インターナショナル
(19)有難や節
(20)復興節
(21)さよなら港
<アンコール>
(22)安里屋ユンタ
(23)豊年音頭
(24)六甲おろし(中川のボーカルのみ)
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