ザ・スミス「ザ・クイーン・イズ・デッド」(86年)
2006年10月5日 CD評など
ザ・スミス CD ワーナーミュージック・ジャパン 2006/09/13 ¥2,100
ザ・クイーン・イズ・デッド
フランクリー、ミスター・シャンクリー
アイ・ノウ・イッツ・オーヴァー
ネヴァー・ハッド・ノー・ワン・エヴァー
セメタリー・ゲイツ
ビッグマウス・ストライクス・アゲイン
心に茨を持つ少年
ヴィカー・イン・ア・テュテュ
ゼア・イズ・ア・ライト
サム・ガールズ
先日、北大路ビブレのJEUGIAを覗いたら、ザ・スミスの「ミート・イズ・マーダー」と「ザ・クイーン・イズ・デッド」の紙ジャケットCDが売っていた。9月に過去の作品が紙ジャケットで出るとは知っていたけれど、発売日などはまったく調べていなかった。あわててすぐ2枚を買ったのは言うまでもない。日本でもファンの多いスミスのことだからすぐに売り切れるだろう。
だだ、買ってからこれがリマスターされていないことを知ってガックリきた。CDの帯には確かに、
オリジナル・アナログLPを復刻再現
コーティング加工再現
内袋(インナー・パック)再現
日本盤初期LP帯復刻
と書いてあるだけで、「デジタル・リマスター」の「デ」の字も無い。
CD世代の人間にとっては紙ジャケットなどそれほど価値があるとは思えない。やはり音質が良くなっていることを期待して買う人の方が多いのではないだろうか。少なくとも私はその立場である。今回だって、あのスミスのアルバムが再発されるのだからきっちりリマスターはされると踏んで買ったのだが、そうならなかったのは残念でならない。ただ、外のツヤのある紙ジャケットはなかなか質が高く、オブジェ(芸術品)としてはかなり向上したといえる。常日頃はデザインなどに無頓着であるものの、このスミスの紙ジャケットについては気に入っている。ぜひ手に取って確認してもらいたい。
作品の中身についてあれこれ言うほど知識もないけれど、オリジナル・アルバムとしてはこの「ザ・クイーン・イズ・デッド」が一番好きであり、最も聴いた回数は多い。しかし、1枚目の「ザ・スミス」が好きという人もいるし、「ミート・イズ・マーダー」が最高という人もけっこういるだろう。どのアルバムもそれぞれ素晴らしいので、これは趣味嗜好の問題でしかない。ただ、何が理由で好みが分かれるのかを考えてみるのも面白いと思うので少し述べてみたい。
スミスは、モリッシーとジョニー・マーの2枚看板のバンドである。あるガイドブックで、あとの2人なんてどうでも良かった、という酷い文章を見たことがあるけれど、そこまで言わなくてもモリッシー&マーがスミスの本質であることは誰も否定できない。
そんな2人の共同作業が最も高いレベルでできあがった作品が「ザ・クイーン・イズ・デッド」であり、その点でこのアルバムが最高傑作と言われるのだろう。
しかし作品の質やスケールが高くなる一方で、なんだかバンドらしくなくなったような印象も受ける。バンドがあまり好きでない私にはその辺が琴線に触れるのだろうが、他の人にはどのように聴こえるのかはわからない。バンド好きの人の意見も聞いてみたい気がする。
ちなみに02年のサマー・ソニックでモリッシーを観た時、アンコールで最後に1曲だけ歌ったのが”ゼア・イズ・ア・ライト”だった。会場にいたファンも思い切り一緒に歌っていて、なんとも感動的だったのをよく覚えている。
ザ・クイーン・イズ・デッド
フランクリー、ミスター・シャンクリー
アイ・ノウ・イッツ・オーヴァー
ネヴァー・ハッド・ノー・ワン・エヴァー
セメタリー・ゲイツ
ビッグマウス・ストライクス・アゲイン
心に茨を持つ少年
ヴィカー・イン・ア・テュテュ
ゼア・イズ・ア・ライト
サム・ガールズ
先日、北大路ビブレのJEUGIAを覗いたら、ザ・スミスの「ミート・イズ・マーダー」と「ザ・クイーン・イズ・デッド」の紙ジャケットCDが売っていた。9月に過去の作品が紙ジャケットで出るとは知っていたけれど、発売日などはまったく調べていなかった。あわててすぐ2枚を買ったのは言うまでもない。日本でもファンの多いスミスのことだからすぐに売り切れるだろう。
だだ、買ってからこれがリマスターされていないことを知ってガックリきた。CDの帯には確かに、
オリジナル・アナログLPを復刻再現
コーティング加工再現
内袋(インナー・パック)再現
日本盤初期LP帯復刻
と書いてあるだけで、「デジタル・リマスター」の「デ」の字も無い。
CD世代の人間にとっては紙ジャケットなどそれほど価値があるとは思えない。やはり音質が良くなっていることを期待して買う人の方が多いのではないだろうか。少なくとも私はその立場である。今回だって、あのスミスのアルバムが再発されるのだからきっちりリマスターはされると踏んで買ったのだが、そうならなかったのは残念でならない。ただ、外のツヤのある紙ジャケットはなかなか質が高く、オブジェ(芸術品)としてはかなり向上したといえる。常日頃はデザインなどに無頓着であるものの、このスミスの紙ジャケットについては気に入っている。ぜひ手に取って確認してもらいたい。
作品の中身についてあれこれ言うほど知識もないけれど、オリジナル・アルバムとしてはこの「ザ・クイーン・イズ・デッド」が一番好きであり、最も聴いた回数は多い。しかし、1枚目の「ザ・スミス」が好きという人もいるし、「ミート・イズ・マーダー」が最高という人もけっこういるだろう。どのアルバムもそれぞれ素晴らしいので、これは趣味嗜好の問題でしかない。ただ、何が理由で好みが分かれるのかを考えてみるのも面白いと思うので少し述べてみたい。
スミスは、モリッシーとジョニー・マーの2枚看板のバンドである。あるガイドブックで、あとの2人なんてどうでも良かった、という酷い文章を見たことがあるけれど、そこまで言わなくてもモリッシー&マーがスミスの本質であることは誰も否定できない。
そんな2人の共同作業が最も高いレベルでできあがった作品が「ザ・クイーン・イズ・デッド」であり、その点でこのアルバムが最高傑作と言われるのだろう。
しかし作品の質やスケールが高くなる一方で、なんだかバンドらしくなくなったような印象も受ける。バンドがあまり好きでない私にはその辺が琴線に触れるのだろうが、他の人にはどのように聴こえるのかはわからない。バンド好きの人の意見も聞いてみたい気がする。
ちなみに02年のサマー・ソニックでモリッシーを観た時、アンコールで最後に1曲だけ歌ったのが”ゼア・イズ・ア・ライト”だった。会場にいたファンも思い切り一緒に歌っていて、なんとも感動的だったのをよく覚えている。
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