渡辺美里の公式サイトの掲示板を覗いたら、理解不能の書き込みを見つける。10月28日付の「スポーツ報知」にて渡辺美里の下鴨神社における記事が掲載されているという。ここまでは良い。さらに、与謝野晶子の「みだれ髪」の朗読、とかなんとかが書かれていたのだ。

あまりにも意味がわからないので「スポーツ報知」のサイトに飛んで記事を読んでみた。直接記事を引用するのも具合が悪いので要約してみる。

渡辺美里は来春、与謝野晶子の「みだれ髪」をテーマに朗読コンサートに挑戦するという。「強く生きた与謝野晶子という人の作品に触れることは楽しみ」というのが本人の弁である。もちろん、朗読というのは初挑戦である。記事によれば、かつては桃井かおりが00年に同じような試みをしているらしい。ちなみに日時や会場は未定だが、朗読だけでなく歌も交えたステージを予定しているという。

本人は以前から朗読だけの舞台もやってみたかったらしいが、ファンとしては唐突な話でパッと受け入れられるような内容ではない。「スポーツ報知」の記事には、

「20年間のスタジアム公演を終え、7月に山梨・山中湖で新たな夏をスタートさせるなど新しい試みを続ける美里が、次なるチャレンジとして朗読コンサートを開催する。」

と書かれている。確かに新しい試みを求めるのはけっこうなことである。しかし、彼女のファンがそうした「新しい試み」を受け入れるかどうかといえば、全く別の次元の話である。彼女はこうした試みをすることを是とする人間がどれほどいるか。おそらく、ほとんどいないと思う。「全身歌手」の彼女に朗読を期待するはずがないではないか。

99年の「うたの木」というシリーズのツアーが始まって、もう7年になる。これまでの彼女の試みが受け入れられたかといえば、正直いって疑問と言わざるを得ない内容が多かった。そして、現在の彼女の活動に「うたの木」の成果が反映されているとも思えない。そこに追い打ちをかけてくるような今回の話である。

いま進行中の「Sing and Rosesアコースティックライブ〜うたの木〜」が割と評判が良いのは何故か。それは「うたの木」らしからぬ内容だから、というのが私の結論である。「アコースティック」という言葉を抜きにすれば、選曲など優れた内容だといいたい。ファンの心理とか期待とかはその辺りにあると思っている。

「朗読などするな」と否定するつもりはない。できるうちに挑戦したいことはしたらいい。しかし、その前に本業である「歌手」としての活動を充実させるのが先決ではないか。ツアーの集客も下落の一途をたどる状況を見ていると、そんな立場でもないけれど、彼女の将来が心配になってくる。

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