BONNIE PINK京都公演(07年10月23日、京都会館第一ホール)
2007年10月23日 BONNIE PINKここしばらく仕事でバタバタする日が続いている。ライブのある日はたとえ忙しくても半休して部屋に戻り、私服に着替えてから会場へ臨んでいたが、今日はそうはいかない。午後6時のギリギリまで会社で仕事をして、それから地下鉄に乗って京都会館に着いたのは6時40分ごろである。ライブ前にグッズを観る暇もなかった。背広でライブに行くのも久しぶりだ。
今夜はBONNIE PINKの1年ぶりの京都公演である。京都会館第一ホールの収容人数は2015人(車いすスペースを含む)で、前回(06年)の京都公演は250人収容のKYOTO MUSEだから、10倍ちかくの規模になっている。しかし2階席には空席が目立つ。京都で一番大きな会場とはいえ、これが昨年ベスト・アルバムを70万セットも売ったアーティストなのだろうか。平日とはいえライブ会場がこんな状態なのは寂しい。
ファンクラブに加入している人のはからいで、3列目の中央よりという良い席を確保する。おかげで表情などがはっきりとわかる場所だ。午後7時7分ごろ、照明が消えて開演である。バックバンドは、
會田茂一(ギター)
八ッ橋義幸(ギター)
高桑圭(ベース)
奥野真哉(キーボード)
Anthony Johnson(ドラムス)
Nana(パーカッション)
の6人である。前のツアーのメンバーに八ッ橋義幸が加わった。
BONNIEの服装は全身が真っ白のスーツだ。MCでは、キョンキョン(小泉今日子)を観るために京都会館に来たことがあると言っていた。26日の日本武道館で共演するバーニング・チキンの二人が客席に混じっている。また、地元なので親戚もたくさん来ていたようだ。
とはいえライブの内容が相変わらずなのはいただけない。特に選曲は、予想していたとはいえ、あまりにヒドかった。
曲目は下に記すので、ここでは参考までにこの日に演奏された全22曲の内訳をアルバムごとに出してみる。
「Heaven’s Kitchen」(97年):1曲
「Just A Girl」(01年):3曲
「Present」(03年):2曲
「Even So」(04年):4曲
「Golden Tears」(05年):1曲
「Thinking Out Loud 」(07年):11曲
新作「Thinking Out Loud」から11曲とほとんど全て演奏するのはいつものことではある。しかし、20世紀に出した曲が“Heaven’s Kitchen”だけとは極端すぎる。こうやって調べてみるとバランスの悪さは一目瞭然だ。
MCで、
「今日がBONNIE PINKのライブ初めてという人、手を上げて!」
と言うと、会場のかなりの人が手を上げていた。半分くらいは初めてだったと思う。これは何を意味するのか。繰り返しライブに通ってる人間はほとんどいないということである。今日ここに来たのは昨年のベスト・アルバムを聴いて彼女に興味を持った新しい聴き手ばかりなのだろう。
では、昔のファンはどこに行ってしまったのか。ライブの中身がたいしたことがないとわかっているから足を運ばないのである。今回もそうだと思ったかつてのファンの皆さん、残念ながらその通りになりました。
ネットで他の会場の様子を調べたところ、“Just A Girl”が“Wildflower”に変わるとか、最後の“Tonight,The Night”が“do you crash?”になったとか、その程度である。毎度ライブを観ている立場からいえば、これらの曲がどれになろうと何の感慨も湧かない。別に嫌いな曲ではないが、もう飽きましたという感じである。他に演奏する曲がないわけでもないのに。
大半の曲が新作からで、あとは決まった曲しか演奏しない。どの会場に言っても変わりばえのない、この表情の乏しい演奏曲目はどうだろう。そして、ただ淡々とライブをこなしているだけという姿は、予想はできていてもやはり辛いものがある。端的にいって、彼女のライブは印象に残るものがないのだ。
別に歌や演奏が悪いとかいうわけではない。“Chances Are”の歌いっぷりなど、見るべき点も確かにある。しかし、そこそこのライブにしている分、余計にタチが悪い気がする。なかなか改善点がはっきりと見えてこないからだ。これはもう本人の意識が変わらない限りはどうしようもない。
あと、もう一つ付け加えておきたいことがある。今回の京都公演ではベスト・アルバムくらいしか聴いたことのない人を連れていった。その人のライブの感想は、
「知ってる曲が少なかった」
である。あまり印象は残っていないようだった。
会場にいた新しいファンは次回もライブに訪れてくれるのであろうか。そうあってほしいのだが、その可能性は極めて低いという暗い見通ししかでてこない。このままだと金曜日の日本武道館はどうなるのか。今から足取りが重たくなってくる。
久しぶりに彼女のライブについて感想を書いたので、不平不満がドッと出てしまった。しかしアルバムはそれなりのものを作っているというのにライブではこんな状態が何年も続いているから仕方ない。たとえベスト・アルバムがあれだけ売れても危機感が強まる一方である。
最後に演奏曲目を記す。ライブは午後9時前に終わったので、長さは1時間50分というところか。
【演奏曲目】
(1)Broken hearts, citylights and me just thinking out loud
(2) Burning Inside
(3) 坂道
(4)Ocean
(5)日々草
(6) 5 more minutes
(7) Chances Are
(8) Just A Girl
(9) lulabby
(10)Rope Dancer
(11) 再生
(12) Imagination
(13)Heaven’s Kitchen
(14) Water Me
(15) Thinking Of You
(16) Catch The Sun
(17)Private Laughter
(18) Gimme A Beat
(19) Anything For You
〈アンコール〉
(20) Bedtime Story
(21) A Perfect Sky
(22)Tonight,The Night
今夜はBONNIE PINKの1年ぶりの京都公演である。京都会館第一ホールの収容人数は2015人(車いすスペースを含む)で、前回(06年)の京都公演は250人収容のKYOTO MUSEだから、10倍ちかくの規模になっている。しかし2階席には空席が目立つ。京都で一番大きな会場とはいえ、これが昨年ベスト・アルバムを70万セットも売ったアーティストなのだろうか。平日とはいえライブ会場がこんな状態なのは寂しい。
ファンクラブに加入している人のはからいで、3列目の中央よりという良い席を確保する。おかげで表情などがはっきりとわかる場所だ。午後7時7分ごろ、照明が消えて開演である。バックバンドは、
會田茂一(ギター)
八ッ橋義幸(ギター)
高桑圭(ベース)
奥野真哉(キーボード)
Anthony Johnson(ドラムス)
Nana(パーカッション)
の6人である。前のツアーのメンバーに八ッ橋義幸が加わった。
BONNIEの服装は全身が真っ白のスーツだ。MCでは、キョンキョン(小泉今日子)を観るために京都会館に来たことがあると言っていた。26日の日本武道館で共演するバーニング・チキンの二人が客席に混じっている。また、地元なので親戚もたくさん来ていたようだ。
とはいえライブの内容が相変わらずなのはいただけない。特に選曲は、予想していたとはいえ、あまりにヒドかった。
曲目は下に記すので、ここでは参考までにこの日に演奏された全22曲の内訳をアルバムごとに出してみる。
「Heaven’s Kitchen」(97年):1曲
「Just A Girl」(01年):3曲
「Present」(03年):2曲
「Even So」(04年):4曲
「Golden Tears」(05年):1曲
「Thinking Out Loud 」(07年):11曲
新作「Thinking Out Loud」から11曲とほとんど全て演奏するのはいつものことではある。しかし、20世紀に出した曲が“Heaven’s Kitchen”だけとは極端すぎる。こうやって調べてみるとバランスの悪さは一目瞭然だ。
MCで、
「今日がBONNIE PINKのライブ初めてという人、手を上げて!」
と言うと、会場のかなりの人が手を上げていた。半分くらいは初めてだったと思う。これは何を意味するのか。繰り返しライブに通ってる人間はほとんどいないということである。今日ここに来たのは昨年のベスト・アルバムを聴いて彼女に興味を持った新しい聴き手ばかりなのだろう。
では、昔のファンはどこに行ってしまったのか。ライブの中身がたいしたことがないとわかっているから足を運ばないのである。今回もそうだと思ったかつてのファンの皆さん、残念ながらその通りになりました。
ネットで他の会場の様子を調べたところ、“Just A Girl”が“Wildflower”に変わるとか、最後の“Tonight,The Night”が“do you crash?”になったとか、その程度である。毎度ライブを観ている立場からいえば、これらの曲がどれになろうと何の感慨も湧かない。別に嫌いな曲ではないが、もう飽きましたという感じである。他に演奏する曲がないわけでもないのに。
大半の曲が新作からで、あとは決まった曲しか演奏しない。どの会場に言っても変わりばえのない、この表情の乏しい演奏曲目はどうだろう。そして、ただ淡々とライブをこなしているだけという姿は、予想はできていてもやはり辛いものがある。端的にいって、彼女のライブは印象に残るものがないのだ。
別に歌や演奏が悪いとかいうわけではない。“Chances Are”の歌いっぷりなど、見るべき点も確かにある。しかし、そこそこのライブにしている分、余計にタチが悪い気がする。なかなか改善点がはっきりと見えてこないからだ。これはもう本人の意識が変わらない限りはどうしようもない。
あと、もう一つ付け加えておきたいことがある。今回の京都公演ではベスト・アルバムくらいしか聴いたことのない人を連れていった。その人のライブの感想は、
「知ってる曲が少なかった」
である。あまり印象は残っていないようだった。
会場にいた新しいファンは次回もライブに訪れてくれるのであろうか。そうあってほしいのだが、その可能性は極めて低いという暗い見通ししかでてこない。このままだと金曜日の日本武道館はどうなるのか。今から足取りが重たくなってくる。
久しぶりに彼女のライブについて感想を書いたので、不平不満がドッと出てしまった。しかしアルバムはそれなりのものを作っているというのにライブではこんな状態が何年も続いているから仕方ない。たとえベスト・アルバムがあれだけ売れても危機感が強まる一方である。
最後に演奏曲目を記す。ライブは午後9時前に終わったので、長さは1時間50分というところか。
【演奏曲目】
(1)Broken hearts, citylights and me just thinking out loud
(2) Burning Inside
(3) 坂道
(4)Ocean
(5)日々草
(6) 5 more minutes
(7) Chances Are
(8) Just A Girl
(9) lulabby
(10)Rope Dancer
(11) 再生
(12) Imagination
(13)Heaven’s Kitchen
(14) Water Me
(15) Thinking Of You
(16) Catch The Sun
(17)Private Laughter
(18) Gimme A Beat
(19) Anything For You
〈アンコール〉
(20) Bedtime Story
(21) A Perfect Sky
(22)Tonight,The Night
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