今日も寒くて仕方ない。目を覚ますも起き上がりたくないので、テレビをつけてしばらく布団の中にいた。ちょうど番組は「おはようコールABC」(朝日放送)が流れていたけれど、ブラウン管に目を向けることなくニュースだけ聴いていた。

その時、「国宝・彦根城築城400年祭」のマスコット・キャラクター「ひこにゃん」にまつわる調停の話が出てくる。デザインをしたイラストレーターが彦根市と実行委員会に閉幕後の商標使用中止などを求めたのである。「キャラクター管理がずさん」というのが主な理由だった。「ひこにゃん」に尻尾が生えたり、眼鏡をかけられたりと勝手な変更がなされたらしい。

それに対して彦根市や実行委員側は、

「著作権など一切の権利は実行委に帰属し、申立人の主張は法的根拠がない」

と答えた。この時にニュース解説で出て来たのが「著作者人格権」という概念であった。権利を買ったのでキャラクターを使うのは自由であるが、イメージを勝手に変更をしてはならないということだ。

私も市や実行委員の主張は傲慢だと感じる。極端な話になるが、「仮面ライダー」がいつの間にか「ウルトラマン」のような姿に変化していったら明らかにおかしい。イメージを保持することに作者が執着するのは当然であろう。

また、これは適切な例ではないかもしれないが、96年に藤子・F・不二雄さんが亡くなってからテレビ「ドラえもん」の内容が以前と変わっていったのもこうした話に通じるだろう。ただこの場合は作者の死後の話なので単純に比較できないかもしれない。しかし、まだ作者が存命の「ひこにゃん」について使用者が意向を尊重するよう配慮するべきだ。

とは言ってみたものの、音楽や映像を無料でダウンロードして平気でしながら、著作権でご飯を食っている方が間違っている、などと言って開きなおっているクズが増えている昨今、著作権に一定に理解をもつ私のような人間は少数派であるかもしれない、という気持ちも一方では抱いている。

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