今日は丸一日休んでいた。本当は出かけたかったところだが、午後からは雨の予報だったのでずっと部屋で過ごす。なんとなくテレビをつけていたら、オバマ氏の大統領就任演説が流れていた。会場に集まった聴衆はなんと200万人だという。その異様な熱狂ぶりを観て、つくづくアメリカ人は一枚岩だと恐ろしくなってきた。こういう国とは絶対に戦争をしてはいけない。

しかしながら、初の黒人大統領の誕生という歴史的瞬間でもあり、騒ぎが過剰になるのは仕方がない。その一方で、株価の下げ幅は大統領就任日で過去最悪を記録した。大領領が変わったところで、そう簡単にこの不況を脱することができないということか。この市場の判断は冷静といえる。

私もオバマの登場によってアメリカ経済が大きく上向くとは思えない。少なくとも、大量消費をしていた少し前のアメリカに戻ることはもう無いだろう。その恩恵を受けていた我が国も、そういう期待は抱かない方が賢明だ。

ただ、就任演説の中で、

〈なぜ男性も女性も子供たちも、どのような人種、宗教の人々も、こうして就任式に集まることができるのか。なぜ約60年前なら地元のレストランで給仕されなかった可能性のある男の息子が、こうして皆さんの前で宣誓式に臨むことができるのか。これこそが、我々の自由、我々の信条の意味なのだ。〉(毎日jp「オバマ大統領就任演説:全文(4止)新時代への責任を」09年1月21日より引用)

という部分がテレビで紹介されたのは少し心を動かされる。

今から約60年前のアメリカは人種差別が現在よりもさらに酷いものだった。そしてそんな状況をテーマにした曲を作ったミュージシャンもたくさんいる。ボブ・ディランが“風に吹かれて”(Blowin’ In the Wind)を歌い、それに刺激されてサム・クックが“ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム”(A Change Is Gonna Come)という曲を作ったのが1963年、今から45年以上前の話だ。

それ思えば、良いか悪いかはともかく、時代は間違いなく変わっている。

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