今日は会社を休んだけれど、特に予定も入れないまま夕方の時間になってしまった。このままではもったいないので、昨日公開された映画「BALLAD(バラッド)名もなき恋のうた」を観に行こうと思い立つ。「BALLAD」は先日の日記で書いた通り、映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」)(2002年)を実写化したという異色の作品である。主演は草彅剛と新垣結衣だ。

「BALLAD」は京都では「TOHOシネマズ二条」という二条駅そばのシネコンで公開されていて、レイトショー(午後8時以降の上映)ならば1200円で観られる。最初は会場で直接に券を買おうと思ったけれど、どれほど人が入っているのか予測がつかない。そこでネットから買う方法を試してみる。

http://hlo.tohotheater.jp/net/schedule/023/TNPI2000J01.do

サイトで座席を指定し、料金はクレジットカードで決済する。あとは会場で発券するだけだ。手続きはかなり簡単である。

午後8時ごろに近所のラーメン店でビールを2杯飲んでから、自転車で15分ほどかけてTOHOシネマズ二条へ向かう。着いたのは8時50分ごろだった。開演は9時15分なので、そんなに時間がない。急いで会場入口を探し、発券機「VIT」を探す。LoppiやFamiポートのようなタッチパネルの機械だった。ここで「購入番号」と電話番号を入力すると、券がポンと落ちてきた。発券も簡単すぎてやや拍子抜けした。

そんな感じでチケットを買ったわけだが、私の不安は杞憂に終わり、シアターの中はガラガラだった。20人くらいしかいなかっただろう。日曜日の夜遅い時間に映画を観る人など少ないということか。

肝心の映画の内容については、原作を観ている立場ではやはりあらゆる場面でそれと比較してしまう。そこで気づいたことをいくつか述べてみたい。

まず、野原家ならぬ川上家(実写版はあくまで「クレヨンしんちゃん」ではないから)の3人が戦国時代にタイム・スリップする場面がかなりアッサリしていた点である。アニメは「何でもあり」の世界だから戦国時代に行く原因など細かく説明する必要もないかもしれない。だが、実写の映画ではこうしたことを雑にすると話の筋が通りにくいように感じた。映画だって虚構ではないかという意見もあるかもしれないが、「BALLAD」はアニメよりもタイムスリップについての描写は短いのである。

それはあの衝撃的なエンディングについても同様の印象を持つ。山崎監督としてはアニメを忠実に再現したつもりだったのかもしれないが、それが実写だと非常に物足りなく見えてしまう。ただ、後半の30分くらいの私は、シネコンに来る前にビールを飲んだためか強烈な尿意をもよおしたため冷静ではなかった。それが原因かもしれないことをつけ加えておこう。

ところで、戦いの場面で川上家の車が敵軍に突入する場面がある。荒野を抜けて進む姿はアニメでは痛快だったけれど、実写版の光景はショボくて笑ってしまった。

戦いの場面では山崎監督が「VFX」(Visual Effects。視覚効果)と呼ぶCG技術はかなり迫力があった。すさまじい数の弓矢や爆薬が飛び交う様子は、CGと現実の区別がつかない。

全体としては、見どころはあるものの、原作アニメの素晴らしさを再確認してしまうという結果になったのは否めない。山崎監督の意気込みは買うけれど、私としては実写版を観たがために、逆説的にアニメの表現力の可能性を再確認してしまった次第である。原作を知らずに観た人は果たしてどのような感想を持ったのだろうか。たぶんそれほど悪い印象は抱くような出来ではなかったと思うが。

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