ルーズ・ソックスとローリング・ストーンズ
今日はいつもより30分ほど早めに部屋を出て会社に向かった。時間をずらして出勤すれば、道に行きかう人もまた違ってくる。そんな中を自転車で走っていたら、私の目の前に「女子校生らしき」女性が同じく自転車で走っていた。「女子校生らしき」などという言い回しをしたのには理由がある。

その女性の格好は下がチェックのスカートで、上が白のワイシャツだった。しかし、その足元を見て、一瞬目を疑った。履いていたのがなんとルーズ・ソックスなのである。この時代に、しかもこの真夏の季節にルーズ・ソックスを見ることになるとは。

ルーズ・ソックスもさることながら、それ以外の格好もなんとなく不自然だ。ワイシャツはかなりシワがよっているし、頭髪もなんだか脂っぽい光り方をしている。「制服らしき」格好も、本当に学生服なのかどうか疑わしい。どこの学校の制服とかの知識がほとんどないし断定できないところだが、「こんな制服の学校ってあったかなあ?」とは思った。

しかし、なにより強い違和感を抱いたのは、その自転車の後ろに張ってあったシールである。画像がそのシールであるが、これはかのローリング・ストーンズのロゴ・マークである。確かにこのベロのシールだった。こんなものを自転車に張っている女子高生が果たしてこの国に存在するのだろうか?もしかしたらあの女性が、自分の世代とはズレたロックの趣味を持つ「京都の成海璃子」だった可能性も否定できないけれど。

職場のアルバイトの女性に「今朝ルーズ・ソックスを見たんですよ」と言ったら、目を丸くしてたいそう驚かれた。ローリング・ストーンズのことなどについても話しているうちに、

「コスプレだったんじゃないですかねえ」

という結論に落ち着く。やはりアレはどう見てもおかしい。

いま思えば、女性の顔などを確認するべきであっただろう。それは私の落ち度というしかない。しかし、なんだか怖くてそれができなかったのである。

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