迷い込んでしまった魚
平安時代には物資の運搬のほか、貴族の庭園に水を引くためにも用いられ、後には農業用水や友禅染などにも用いられた堀川は、現在コンクリートに覆われた完全な人工の川と化している。2002年度には親水公園に整備する事業が進められて画像のような状態になった。

18億円かかったと言われるこの整備事業に何の意味があったのか。川の周辺を歩くたびにそんな疑問が湧いてくる。何が嫌かといえば、舗装されきった川には生き物が全く存在しないことだ。水面をアメンボが走っているくらいで、他には何もいない。

しかし昨日の昼間に堀川の周りを歩いていたら思いがけないものが目に飛び込んできた。なんと、一匹の魚が川を泳いでいたのである。細長い体型なので、アユかウグイかと思う。ここまで上ってきたとは考えにくいし、上流から流されてしまったのだろうか。いずれにせよ、こんなところに迷い込んでしまったら食べるエサも無いし、もはや生きていくこともできないのではないか。

そして、そんなおかしな場所に迷い込んでしまった魚の姿を自分と重ね合わせてしまった。もう8月か。

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