先日、用事があって久しぶりに朝早くからバスに乗った。堀川通を走って京都駅に向かう系統のバスである。バス停「堀川寺之内」から乗車したのが午前6時40分ごろだった。このくらいの時間でバスに乗るのは、というよりも外に出歩くことは滅多にない。

この京都駅行きのバスに乗って座席に座れた記憶は無いような気がする。今回も同じ状態で後方には中学生の男の子が10人以上で固まって席を占めていた。彼らは野球部でこれからどこかへ練習に行くようだ。途中で全員がドッと降りたらバスは一気にガラガラになった。

ああした集団は端から見ると非常に圧迫感を与えられる。彼らは別に悪いことをしているわけではないのだが、朝のまだ意識もあやふやな時間に集団がワイワイしていると、正直いってうっとうしい。

そしてそんな彼らを見ているうちに、自分の高校時代のことを思い出した。ある時クラスの担任から、学生のバスの乗車マナーが悪いと市民から苦情がきた、と教室で言われたことがある。その高校は室蘭市の片隅にあり、バスの本数もそれほど多くはない。学校が終われば皆とっとと帰りたいので、バスがやってきたら学生がドーッと詰めかける状態になっていた。そして、それが当たり前だと思っていた。

だから、子どもが怖がってバスに乗れない、などと担任が説明した時もヘラヘラ笑って聞いていたものの、いまとなって考えてみれば高校生が押し合いへし合いしている中を小さな子が乗車するのは確かに恐ろしいだろう。しかし当事者である時は周囲が全く見えてなかった。早く帰りたい。それしか頭になかったのだろう。

たぶんバスにいた野球部の子たちも、高校時代の自分と同じで、周囲からそんな目で見られているなどとは夢にも思っていないだろうな。頭は野球のことでいっぱいだろうし、周囲も自分たちしか見えていないに違いない。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索