観光都市である京都市はなんだかんだで観光客が絶えず街を歩いている。先日、勤務中に高校生の集団に道を訊かれた。最近は仕事中に道行く人から声をかけられる機会が異様に多くなった。はっきりいって暇じゃないし気持ちが落ち着いてることもないのだけれど、周囲にはただ突っ立ってるだけにしか見えないのかもしれない。はっきりいって迷惑千万な話だ。

それはともかく、おそらく関東圏から来たであろう彼らから、

「すいません。”マック”って近くにありますか?」

と質問をされたのである。これを聞いて私は少なからず動揺してしまった。マクドナルドをマックと言うのを久しく聞いてなかったためだ。

私の出身である北海道は関東のテレビばかり放送されるので、基本的に関東マナーとなる。そしてマクドナルドはもちろん「マック」と呼ぶ。マクドとは絶対に言わない。高校生くらいに、関西ではマックをマクドと言うらしい、という話が出てきた時は、

「そりゃあマックだろう。マックシェイクをマクドシェイクとは言わねえだろう」

と返すのが私の常套句であった。しかし、私はいつの間にやら「マクド」という表現の方に馴染んでしまったらしい。関西に移って15年ほど経っても関西弁は全くというほど話せないのに。

実際のところ「マクド」という言葉は関西圏以外で暮らす人にはけっこう違和感を与えるものだ。私が大学1年か2年の時に札幌の友人(現在は交流なし)と電話で話した時に自然とマクドと口に出た時、

「お前・・・関西人になったんだな・・・」

と感慨深げに言われた。それくらいインパクトがあるのである。しかしこの思い出から類推すると、私は14〜5年前からマクドという言葉を使っていたということになる。

高校生諸君に「マック」までの道を教えたあと、なんとなく不安になり、

「マクドナルドのことですよね?」

とアホ(これも関西で主流な表現)な質問をしてしまった私は、いまだに関東人にも関西人にも北海道人にもなれないままでいる。

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