こんな時代があったよね、などと言える日が訪れるだろうか
この日は午前8時から午後8時の12時間労働(休憩時間が1時間半あるので、実働は10時間半)だった。厳しい寒さの下を突っ立っているのは辛いものの、業務自体は特に問題なく終えることができた。勤務地を後にして京都駅そばの駐輪場へと向かう。

仕事が終わってもまだ一つ疲れることが残っている。自転車に乗って部屋に戻らなければならない。やれやれ、この寒い夜を40分も自転車をこがないといけないな。これも仕事の一部か。そんなことを思いながら自転車を出庫してペダルを足にかける。するとそこである異状に気付いた。

ペダルを踏んでも動かない。自転車が動かないのだ。チェーンを見るとなんだかダランと緩んだ状態になっている。これがどうも原因らしい。しかし私にこれを直す技術もなく、チェーンを触れても手がいたずらに汚れるだけだ。またこの寒さで手もかじかんでくる。これは一人ではどうしようもない。だが時間はもう午後9時ちかくになろうとしているところだ。営業している自転車店などもう無いだろう。

なんでこの季節の、しかもこんな時間に自転車が動かなくなるんだ?

こういう事態に出会うと、かつてフジテレビ系列で放送されていた「世にも奇妙な物語」の冒頭で出ていた字幕スーパーで、不幸は徐々に訪れるものではなく一挙にどっと襲ってくる、というような格言だか明言を思い出してしまう(ネットで調べたが、正確な出自を見つけることができませんでした)。

「そうだ。いまはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)というものがある。これで助けを呼んでみよう」

そう思い直し、facebook、Twitter、mixiにて自分の現状をつぶやいてみた。

「これを見て、しばらく自転車を置かせてくれる人が出てないかな」

と淡い期待をしながら、とりあえず堀川通を北上した。そして延々と45分くらい押しただろうか。JR京都駅から二条駅まで移動した格好となる。

その間に何かコメント等があったかといえば、想定内ではあるが、一切なかった。たとえSNSという便利なものがあったとしても、私の知り合いの数が絶望的に少ないから全く機能しなかったわけだ。世の中が変わっても自分を取り巻く環境は何も改善されていない。あはははは。

結局、御前三条の某所で明後日の晩まで置いてもらうよう頼んでそこからバスで帰った。そのまま自転車に乗っていれば9時半ぐらいには部屋に着けたのだけど、結局は11時前くらいになってしまった。

明後日の晩はまた御前三条から大宮寺之内まで自転車を押して帰らねばならない。そして修理にもいくらか費用が発生してしまうのだろう。あーあ。

写真は御前三条で食べた「タンメン」(800円)である。

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