経験のある仕事でも異業種でも、新しい環境で仕事を始めれば最初は誰でも苦労する。当の私も5月17日から再び働き始めてもう半月ほどになる。

ある程度の時間が経つと、周囲の状況が少しずつではあるが見えるようになってくる。しかしそれに比例して自分の仕事ぶりも良くなっていくかといえば、そんなに進歩がないというのが正直なところだ。毎日のようにミスをする。今の仕事はけっこう細かさというか正確さが求められる部分が多い。ガサツな私にはけっこう厳しいところがある。

「自分にはこの仕事に向いてないかも・・・」

気持ちが弱ってくるとこんなことも頭をよぎってしまう。ここで辞めたり切られたりしたら、もはや行くところなど自分には無いというのに。

そんなモヤモヤした気分の時、去年の10月から今年の3月までいた会社の研修期間中に私を指導した人の言葉を思い出した。別にその人が立派だとかいうわけでもなかったけれど、5日ほどの研修の終わりだったろうか、これから現場で働く私たちに対してこんなことを言ってくれた。

「壁にぶつかる時があると思います。その時は、3ヶ月は頑張ってみよう。そう思ってみてください」

この人は別の場面では、

「辞める時は1ヶ月前には言ってください。まあ、辞めるのは仕方ないですよ」

と言っていたし、結局は私も半年で逃げるように勤務地から去ってしまった。研修期間中にも、社員の方が上司と言い争いをして「辞めます」となった光景も目の当たりにしている。そもそも人を育てるという方針のある会社ではなかった。

ただ「3ヶ月」という期間がなんだか自分には妙にしっくりきていて、それが頭にまだ残っているのだ。考えてみればその職場に就いて最初の2ヶ月ほどは、もう10年分くらい怒られたと思う。

「いますぐ辞めたい。もう辞めたい」

と毎日思いながら職場に行っていたのはいま考えても痛々しい。ただ、それでも3ヶ月目くらいから周囲にあまり怒られない程度の仕事ぶりにはなってはいた。そういう経験もあって、業務内容とか周囲の環境とかを把握する目安が3ヶ月くらいなのかなあ、と勝手に自分では思っている。

当初は、今の場所もとにかく3ヶ月は頑張ろう、という結論にしようと思ったが、前の職場のことを思い出すとそんな悠長なことを言ってられないことに気づいた。なんとかこれ以上落ちていかないよう必死にならねば、と心を新たにした次第である。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索