いつかこのメガネをかけて夕焼けを見てみたい
2012年9月22日 とどめておきたこと、特記事項 コメント (1)今日偶然に読んだ「産経新聞」の中に興味深い記事が乗っていた。
それは「『世界が変わる…』色覚障害者98%の不便解消、補正眼鏡を販売」
というものだった。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120920/wlf12092021400018-n1.htm
ここで紹介されているのは大阪市中央区にある眼鏡製造会社「ネオ・ダルトン社」で、以前から色覚障害を補正する眼鏡レンズを開発していたが今年から本格販売に乗り出したという。社長の足立公さんもまた色覚障害を持っている。
この眼鏡レンズについてに概要はこうだ。
<米国在住の日本人医師らの理論を基に、赤、青、緑の光の三原色の透過率をフィルターで調節する特殊レンズを採用。ミラータイプのサングラスのように光を反射することで目に入る光の量を調節し、正常なカラーバランスに近づけることに成功した。色覚障害者の約98%について補正が可能という。>
記事には色覚障害を抱えた人の相談内容も出てきている。
「パソコンの画面の色が判別しにくい」
「野菜の鮮度がわからない」
「地下鉄の路線図が判読できない」
「車のスモールランプとブレーキランプの違いが分かりにくい」
こうした悩みは、同じく色覚障害を持っている私としても身にしみて感じることである。地下鉄や市バスの路線図は本当に見づらくてどうしようもないのだ。
この記事で、そうだったの?と思う内容もあった。小学校の健康診断でおこなわれていた色覚障害の調査が平成15年度から廃止されていたというのである。自分が色覚障害であることを気づいたのはいつだったか覚えていないけれど、健康診断であの河原の石のような模様を見せられて、そこに書かれている数字が何か答えられくて辛い思いをしたことだけは記憶に残っている。それもこれも親からの遺伝子のわけだが、私の両親は本当にろくなものを残してくれなかった。
そんな個人的な恨みつらみは書いていてもどうしようもないが、眼鏡をかけることによって色覚障害が補正されるというのは、色弱の人間にとっては夢のような話である。
ただ、この眼鏡の存在について今回の記事で初めて知ったわけではない。ある時にネットで色弱について調べた時に偶然このサイトを見つけたのだ。
http://www.amagan.jp/senka15.html
そしてこのページの、「色弱補正メガネ(ダルトン)を装用された生の声」の中にある、
「40代男性
ダルトンレンズをかけるまで夕焼けがこんなに美しいとは知りませんでした。」
という一文がずっと頭の片隅に残っていたのである。36年も生きていて夕焼けも数え切れないくらい見ているはずだが、本当の夕焼けの色はこれまで見てこなかったんだなあと。そんなことを思った。
おそらくこの時も眼鏡の購入を検討したと思うが、値段があまりにも高すぎて諦めたはずである。記事にも書いてある通り「7万円台が中心」ではそうそう手が出ない。持てるものなら持ちたい、しかし無いからといって生きられないわけではない、そんな存在なので非常に歯痒い気持ちになる。
ただ、いつかこの眼鏡を買って夕焼けを見てみたいな、と強く心に刻んだ。おそらく11年前、コンタクトレンズを初めて着けた時のような感動が起こるに違いない。だって、世界の見え方がいきなり鮮やかに変わってしまうだろうから。
それは「『世界が変わる…』色覚障害者98%の不便解消、補正眼鏡を販売」
というものだった。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120920/wlf12092021400018-n1.htm
ここで紹介されているのは大阪市中央区にある眼鏡製造会社「ネオ・ダルトン社」で、以前から色覚障害を補正する眼鏡レンズを開発していたが今年から本格販売に乗り出したという。社長の足立公さんもまた色覚障害を持っている。
この眼鏡レンズについてに概要はこうだ。
<米国在住の日本人医師らの理論を基に、赤、青、緑の光の三原色の透過率をフィルターで調節する特殊レンズを採用。ミラータイプのサングラスのように光を反射することで目に入る光の量を調節し、正常なカラーバランスに近づけることに成功した。色覚障害者の約98%について補正が可能という。>
記事には色覚障害を抱えた人の相談内容も出てきている。
「パソコンの画面の色が判別しにくい」
「野菜の鮮度がわからない」
「地下鉄の路線図が判読できない」
「車のスモールランプとブレーキランプの違いが分かりにくい」
こうした悩みは、同じく色覚障害を持っている私としても身にしみて感じることである。地下鉄や市バスの路線図は本当に見づらくてどうしようもないのだ。
この記事で、そうだったの?と思う内容もあった。小学校の健康診断でおこなわれていた色覚障害の調査が平成15年度から廃止されていたというのである。自分が色覚障害であることを気づいたのはいつだったか覚えていないけれど、健康診断であの河原の石のような模様を見せられて、そこに書かれている数字が何か答えられくて辛い思いをしたことだけは記憶に残っている。それもこれも親からの遺伝子のわけだが、私の両親は本当にろくなものを残してくれなかった。
そんな個人的な恨みつらみは書いていてもどうしようもないが、眼鏡をかけることによって色覚障害が補正されるというのは、色弱の人間にとっては夢のような話である。
ただ、この眼鏡の存在について今回の記事で初めて知ったわけではない。ある時にネットで色弱について調べた時に偶然このサイトを見つけたのだ。
http://www.amagan.jp/senka15.html
そしてこのページの、「色弱補正メガネ(ダルトン)を装用された生の声」の中にある、
「40代男性
ダルトンレンズをかけるまで夕焼けがこんなに美しいとは知りませんでした。」
という一文がずっと頭の片隅に残っていたのである。36年も生きていて夕焼けも数え切れないくらい見ているはずだが、本当の夕焼けの色はこれまで見てこなかったんだなあと。そんなことを思った。
おそらくこの時も眼鏡の購入を検討したと思うが、値段があまりにも高すぎて諦めたはずである。記事にも書いてある通り「7万円台が中心」ではそうそう手が出ない。持てるものなら持ちたい、しかし無いからといって生きられないわけではない、そんな存在なので非常に歯痒い気持ちになる。
ただ、いつかこの眼鏡を買って夕焼けを見てみたいな、と強く心に刻んだ。おそらく11年前、コンタクトレンズを初めて着けた時のような感動が起こるに違いない。だって、世界の見え方がいきなり鮮やかに変わってしまうだろうから。
コメント
しかし・・・ある程度生きてたら自分の目の異常には気づくはずですが・・・それなら早く気づいた方がいいと思うのですがね。当事者としてはそう思います。