パートの無断欠勤もありバタバタした今週であったが、今日で平日が終わる。問題のパートであるT氏の姿は、早朝の時点では見かけなかった。やっと観念して別の持ち場で業務をしているのだろう。

T氏と私は全く別の場所でそれぞれ仕事をしている。だから基本的には顔を合わすことはない。が、実際のところT氏はちょくちょく私の背後にやってくる。私の持ち場のすぐ近くに喫煙スペースがあるからだ。

T氏はかなりのヘビースモーカーらしく、私が確認しただけでも勤務時間内で3回タバコを吸いに来ていた。当初はたいして気にもとめなかったけれど、そう思っていない人も職場にはいる。

「パートで4時間しか勤務時間がないのに(たびたび喫煙するのは)おかしい。それくらいの間、我慢できんのか?」

「他のパートの人はトイレに行くくらいなのに・・・。こないだ見た時は、コーヒーを飲んでたのよ。もう仕事が終わったような感じで・・・」

とT氏の行動を苦々しく思っている声は聞こえてきていた。ちなみに、上の発言をしていたのは、いずれも非喫煙者である。

しかしながら救いが無いのは、我々の一番の上司であるボスがタバコを吸う点にある。おそらくT氏が最初にここへ来た時に、適当にタバコとか休みを入れていいよ、とか口走ったのだろう(私もボスからそんなことを初日に言われた)。そしてT氏はそれを都合良く(自分の心の中で)拡大解釈していると思われる。もし何か言おうものなら、

「なんですか!ボスが良いと言ったんですよ!」

などと、少しも悪びれることなくキッパリ言い返してくるだろう。そういうことが容易に予想がつくので私自身は何か声をかける気など絶対におきない。

それにしても、T氏のように堂々とタバコやコーヒーで20分も30分もサボられた日には、こちらも気分が悪くなってくる。

さすがにタバコは中毒性があるので喫煙する人に「吸うな!」とまで言うつもりはない。そうした動きに対して喫煙者は必死になって抵抗するのは目に見えている。私も酒やラーメンを止めろと強制されたらキツい(ただ、私は就業中に酒やラーメンを摂取することはあり得ない)。

だが、喫煙している間は確実にその人の業務が止まっているのもまた事実である。T氏のようにちょくちょく吸う人間だったらそうした時間の損失も1ヶ月や1年という単位で見れば小さいものではない。喫煙者は給料から月5000円カットするとかいった「マイナス手当」でも制定したら良いんじゃないかなあ、などとおかしな思いつきをしてしまった。T氏のような人がそばにいると、こっちもなんだか調子が狂ってくるようだ。

それにしてもT氏のマイペースぶりは実に恐ろしい。この日も、

「Tさん。この作業をお願いします」

と言われたら、

「ノドがかわいたんで、ちょっと下で休んでからにしますわ」

と答えたので、指示を出した人が絶句していた。もう、休むのが当然という姿勢なのだ。

これを読んだ方の中には、

「なんでこんなパートを雇うんだ?正社員でもないし切ったらいいだろうが」

と思ったかもしれない。しかし職場としては朝の7時から来てくれる人、しかも男性など募集してもそうそう来てくれないという厳しい事情があるのだ。だから、いないよりはマシ、という判断で現状が続いているわけである。

ただ、新しい業務に就いたT氏に対して、

「この人は使えないので要りません」

と現場責任者から上司に申し出があった場合、もう居場所がなくなってしまう可能性も否定できない。ただ確実なのは、T氏これからもずーっとこのペースで仕事をし続けるということだ。

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