それぞれの無意味な出費
2013年6月27日 日常
またかの話になるが、今朝もパートのT氏が遅刻をした。始業時間から10分20分経っても姿を見せない。また無断欠勤か?と思っていたら、7時30分を過ぎたころやっと現れる。
「来た・・・」
と職場のボスは安堵の表情を浮かべ、朝の早くから社員面接があるとかですぐその場を離れていってしまった。そうした状況から判断すると、T氏に対して叱責したとかはなかったようである。
木曜日は週の真ん中のためか、職場はあまり忙しくならない。よって一部のパートの方は他の曜日より1時間少ない3時間勤務となっている。30分遅刻したからT氏の労働時間は2時間半ほどだ。にもかかわらず、途中でしっかりタバコを吸いに来て缶コーヒーを飲んで休んでいた。いつもようには喫煙スペースで10分とか15分とかダラダラいるというわけではなかったけれど、遅刻したその日にそこまで余裕をかませる度胸はすごいというしかない。どうせ俺はクビにならない、とタカをくくっているのか。それとも、こんなバイトの仕事など無くなろうと構わないと考えているのか。
しかし現場からは、
「あいつ、いなくなったらいいのに。いなくてもいいわ」
「Tさん、また寝坊したって?もうクビやな・・・」
といった声が聞こえてきたので、周囲からの不満があまりに高くなったらT氏はもう危ないだろう。いやそもそも、今もノホホンと適当に働いてそれで済んでいるというのがおかしい話なのだが。
T氏のおかげで後味の悪い日になったけれど、仕事が終わったら自転車をこいで5分ほどのところにある自転車店へ向かった。以前からブレーキがきかなくなっていたのだが2日前も朝に、
「これはもう乗れる状態じゃない」
と諦めて、帰り道にあった店へ修理に出したのである。しかし、これには前段がある。
まず店に入って、
「ブレーキがきかないので診てもらえませんか」
と頼んだら、
「ブレーキですか。それだと7000円になりますね」
といきなりけっこうな額を切り出されたのである。以前の日記で書いたが、前に別の店でブレーキを直してもらった時は「500円」しか取られなかった。その差は実に14倍である。
「しかしなあ。もうこの状態のまま走るのも危ないしなあ・・・どうしよう」
と悩んでいる矢先に、
「あー、タイヤもボロボロですね。1ヶ月もたないですねえ。あと軸も取れそうですねえ」
と、どんどん悪い箇所を指摘しているうちに修理代も積み重なっていき、最終的に提示された金額はなんと「1万6500円」である。その時の心境を一言でまとめると、ふざけるな、である。もはや新品に買い替えられる値段になってしまったではないか。
「この自転車、新品の時は2万くらいだったんですけど・・・」
と言ったら、
「そうですよねえ」
と平然と返してきたので、
「バカ野郎。そこまでわかってるなら、新品を奨めるとか他の方法があるだろうが。こないだ請求がきた住民税を滞納させる気か!」
とけっこう腹が立ってしまった。それでも、とりあえず自転車が無いと仕事も日常生活もほとんど機能しなくなるため考えざるを得ない。しかし、こんな無意味な出費に1万6500円・・・。
そういうわけで私が無い頭で考え抜いた結論が、
「軸というのは、まあ今すぐどうにかなるというわけではないですよねえ?」
と店員に言うと、
「そうですねえ。ただ、半年はもたないかなあと」
と相変わらず不安を煽るような答え方をする。
で、こちらは、
「では、緊急で直す必要があるブレーキの修理とタイヤ交換をお願いします」
と頼んだ。それで再提示された金額が「1万700円」である。これでも私には相当に痛い出費だが、後先を考えればもう仕方ない。
そうして本日、1万700円を支払って無事に自転車が戻ってきた。それに乗りながら、
「もうこんな高い店には絶対頼まない!」
と心に誓った。
余談だが、修理中はお店から代わりの自転車を借りていた。それが電動自転車というものだったのだが、あまりに重たくて乗り心地は最悪だ。買い替えるにしても電動だけは選ばないぞ、とこちらも固く決心した次第である。
ところで、無駄な出費で苦しんでいるのは世の中で私だけではないようだ。昼休みが終わって職場を出てみると、何やら社員の人たちが集まって駐車場の方を見ている。その視線の先がこの画像であった。
置いてあった車の1台のタイヤが全て無くなっているのだ。盗難である。後で警察が2人来て調査をしていたけれど、
「あれはもう見つからんやろうなあ」
という声がどこからともなく聞こえてきた。
朝起きて駐車場で自分の車を見た当事者は、一体何を思ったのだろうか。想像するだけで恐ろしくなる。
私は免許もないし車の知識もほとんどない。それで知り合いにこの話をメールして、タイヤが無くなったらどのくらいかかるんでしょうねえ?と訊ねたら、
「全てだったら、30万とか40万じゃないのかなあ」
という返事がきた。同じ無意味な出費でも、私とはケタ違いの額である。しかも本人の落ち度は皆無に近いというのに。合掌である。
「来た・・・」
と職場のボスは安堵の表情を浮かべ、朝の早くから社員面接があるとかですぐその場を離れていってしまった。そうした状況から判断すると、T氏に対して叱責したとかはなかったようである。
木曜日は週の真ん中のためか、職場はあまり忙しくならない。よって一部のパートの方は他の曜日より1時間少ない3時間勤務となっている。30分遅刻したからT氏の労働時間は2時間半ほどだ。にもかかわらず、途中でしっかりタバコを吸いに来て缶コーヒーを飲んで休んでいた。いつもようには喫煙スペースで10分とか15分とかダラダラいるというわけではなかったけれど、遅刻したその日にそこまで余裕をかませる度胸はすごいというしかない。どうせ俺はクビにならない、とタカをくくっているのか。それとも、こんなバイトの仕事など無くなろうと構わないと考えているのか。
しかし現場からは、
「あいつ、いなくなったらいいのに。いなくてもいいわ」
「Tさん、また寝坊したって?もうクビやな・・・」
といった声が聞こえてきたので、周囲からの不満があまりに高くなったらT氏はもう危ないだろう。いやそもそも、今もノホホンと適当に働いてそれで済んでいるというのがおかしい話なのだが。
T氏のおかげで後味の悪い日になったけれど、仕事が終わったら自転車をこいで5分ほどのところにある自転車店へ向かった。以前からブレーキがきかなくなっていたのだが2日前も朝に、
「これはもう乗れる状態じゃない」
と諦めて、帰り道にあった店へ修理に出したのである。しかし、これには前段がある。
まず店に入って、
「ブレーキがきかないので診てもらえませんか」
と頼んだら、
「ブレーキですか。それだと7000円になりますね」
といきなりけっこうな額を切り出されたのである。以前の日記で書いたが、前に別の店でブレーキを直してもらった時は「500円」しか取られなかった。その差は実に14倍である。
「しかしなあ。もうこの状態のまま走るのも危ないしなあ・・・どうしよう」
と悩んでいる矢先に、
「あー、タイヤもボロボロですね。1ヶ月もたないですねえ。あと軸も取れそうですねえ」
と、どんどん悪い箇所を指摘しているうちに修理代も積み重なっていき、最終的に提示された金額はなんと「1万6500円」である。その時の心境を一言でまとめると、ふざけるな、である。もはや新品に買い替えられる値段になってしまったではないか。
「この自転車、新品の時は2万くらいだったんですけど・・・」
と言ったら、
「そうですよねえ」
と平然と返してきたので、
「バカ野郎。そこまでわかってるなら、新品を奨めるとか他の方法があるだろうが。こないだ請求がきた住民税を滞納させる気か!」
とけっこう腹が立ってしまった。それでも、とりあえず自転車が無いと仕事も日常生活もほとんど機能しなくなるため考えざるを得ない。しかし、こんな無意味な出費に1万6500円・・・。
そういうわけで私が無い頭で考え抜いた結論が、
「軸というのは、まあ今すぐどうにかなるというわけではないですよねえ?」
と店員に言うと、
「そうですねえ。ただ、半年はもたないかなあと」
と相変わらず不安を煽るような答え方をする。
で、こちらは、
「では、緊急で直す必要があるブレーキの修理とタイヤ交換をお願いします」
と頼んだ。それで再提示された金額が「1万700円」である。これでも私には相当に痛い出費だが、後先を考えればもう仕方ない。
そうして本日、1万700円を支払って無事に自転車が戻ってきた。それに乗りながら、
「もうこんな高い店には絶対頼まない!」
と心に誓った。
余談だが、修理中はお店から代わりの自転車を借りていた。それが電動自転車というものだったのだが、あまりに重たくて乗り心地は最悪だ。買い替えるにしても電動だけは選ばないぞ、とこちらも固く決心した次第である。
ところで、無駄な出費で苦しんでいるのは世の中で私だけではないようだ。昼休みが終わって職場を出てみると、何やら社員の人たちが集まって駐車場の方を見ている。その視線の先がこの画像であった。
置いてあった車の1台のタイヤが全て無くなっているのだ。盗難である。後で警察が2人来て調査をしていたけれど、
「あれはもう見つからんやろうなあ」
という声がどこからともなく聞こえてきた。
朝起きて駐車場で自分の車を見た当事者は、一体何を思ったのだろうか。想像するだけで恐ろしくなる。
私は免許もないし車の知識もほとんどない。それで知り合いにこの話をメールして、タイヤが無くなったらどのくらいかかるんでしょうねえ?と訊ねたら、
「全てだったら、30万とか40万じゃないのかなあ」
という返事がきた。同じ無意味な出費でも、私とはケタ違いの額である。しかも本人の落ち度は皆無に近いというのに。合掌である。
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