先週末は土日とも某所で働いていて、休みのない日々を過ごしていた。平日も土日も休めずあまり面白くない毎日となっているが、その中で「こ・れ・し・か・で・き・ん・か・ら」のセリフを吐く「おっちゃん」に久しぶりに会えたのは収穫だった。いまは仕事が無い時期で声がかかることもなく、某所の訪れたのは4月中旬以来だという。

その「おっちゃん」、今回もなかなかの発言を残してくれた。ふとしたきっかけで、休憩所で水難事故についての話題が出てきた。事故の様子を見たことがある人がいたからだが、「おっちゃん」自身もかつて事故に遭ったことがあると話し出したのだ。

「ワシも昭和30年代、会社の慰安旅行で人のいない海で泳いでおぼれて死にかかったわ・・・」

ほうほう、大変な経験をしたのですね、とここまでは普通に話が聞けていた。しかし、ここから「おっちゃん」独特の論理展開に発展することになる。

「でも、若かったから、助かった!爪伸ばしていたから、助かった!」

私を含めて周囲にいた人間は誰も「おっちゃん」の言ってることが理解できなかった。3回ほど聞いているうちに、若い頃は爪を伸ばしていてそのおかげで岸辺に手を引っかけて助かった、というようなことである。

はあ、そんなことがあるのかなあ、と個人的にはいちおう受け止める。そして、この話を他の場所で披露してみることにした。

しかし話を聞いた方々は一様に、

「はあ?」

という顔をするではないか。「そんなことあるわけねーだろ」という感じである。爪が少し伸びていたくらいで人生の危機が助かるわけない、というのが大多数の見方である。

しかし実際のところは、本当におぼれてみないとよくわからないかもしれない。とりあえず「おっちゃん」は会うたびに何かを私に与えてくれるからありがたい存在である。

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