目が覚めると、時計はすでに10時を回っていた。休みなのでこのまま寝ていても良かったのだけれど、すぐに起きて携帯で「ぴあ」に電話をかける。今日はBONNIE PINK東京公演のチケット一般発売日だったのだ。しかし、なかなか電話がつながらない。そこでパソコンから「ぴあ」のページに入ってネット申し込みをしようとした。すでに2階席は「×」(売り切れ)になっている。立ち見の1階席はまだ空いているようだったので、チケットを確保しなければ仕方ないとそちらで申し込んだ。整理番号はBの119番くらいだったと思う。大阪と同じで、一般発売ならばこんなものかという番号である。

午後8時、先週から始まったFM802「Misato Watanabe 〜Go! Go! Funky Stadium〜」第2週目の聴く。20周年記念ベスト・アルバムから渡辺美里自身が1曲挙げてその思い出を語ってもらうシリーズの今回はデビュー・アルバム「eyes」(85年)のタイトル曲”eyes”だった。この曲を提供された時、自分はこんな曲を歌歌いたかったと美里は思ったという。自分の歌いたいイメージの曲がデビューの時点で出会えたというわけだ。

確かにこの曲は彼女の一般的なイメージそのものといえる内容だ。そして、こうしたイメージに彼女は縛られてしまったのかもしれない。今回のベスト・アルバムを作る際にしたファン投票の上位に入った曲の一つである。
舌の具合は日ごとに良くなっていった。どうやら重病ではなかったようである。

口の中の違和感もやわらいで気分も良かったので、天気が悪いにもかかわらず部屋を出た。明日が最終日である滋賀県立近代美術館の展覧会などを観たり、京都市内をぶらぶらと歩いたりした。
そうして部屋に戻ったのは午後8時くらいだったろうか。

部屋に入ると、ふと思い出した。あ、今日は「ミュージックフェア21」に渡辺美里が出ていたんだ。しかし、番組は6時半から30分なのですっかり忘れていた。ネットで調べてみると、どうやらオーケストラをバックに”Lovin’ you”を歌ったらしい。

ただ、自分にとって、

ライブの美里 > CDの美里 > テレビの美里

という序列ができていて、テレビを観られなかったことにはあまりこだわらないのである。こだわっているならば、忘れるはずもないだろう。
6月22日にブルース・スプリングスティーンの旧作6枚が紙ジャケットで再発された。初期のスプリングスティーン、特に3枚目の「明日なき暴走」(75年)が大好きで、これはよい機会と全てのアルバムを集めた。

自分の中でスプリングスティーンの最も好きなアルバムは「明日なき暴走」に変わりはないけれど、いま一番よく聴いているのはデビュー・アルバムの「アズベリー・パークからの挨拶」(72年)である。このアルバムの解説の中で、

「俺はいっぺんに信じられないほどの多くのものを放出した。ひとつひとつの歌に百万のものが詰めこまれた。どれも30分、ないし15分くらいでいっきに書きあげた。どこからあんなアイディアが出てきたのか自分でも分からない。一週間くらいかけてつくった歌もあるにはあるが、ほとんどエネルギーの噴出にまかせていっきに書いたんだ」

というスプリングスティーン自身の発言が載せられている。確かに1曲目の”光で目もくらみ(BLINDED BY THE LIGHT)”から始まる全9曲にはどれも凄まじいエネルギーにあふれている。メディアからは「新しいボブ・ディラン」と形容されたような言葉数の多い歌詞も特徴的だが、フォーク・ロックともロックン・ロールともいえない不思議な音楽性がこのアルバムにはある。

驚くことに、いまだに作品の力が失っていないのだ。発表されてから30年以上経つというのに、いまさっき完成されたような熱っぽさが感じられる。そして、パンクやヒップ・ホップとやテクノいったジャンルの音楽が現れた時にも劣らない衝撃がこの作品に入っていると思う。
朝起きてみると、昨日よりは症状は緩和されているようだ。まだ舌にはしびれのようなものもあるけれど、ご飯を噛む時も痛いというところは改善された。

今日からフジテレビ系列でテレビドラマの「電車男」が始まったのでせっかくだから観ることにした。だが最初の10分を観て、これは前途多難だなと感じてしまう。なんだか秋葉原とかオタクとか、そういう面ばかりが強調されていて原作のイメージとはかなりズレているような印象を持ってしまったのだ。

しかも連続ドラマなのだから10時間は続く。原作は2時間半もあれば読めるような内容なのだ。いきおい色々と手を加えなければ最終回まで引っ張れなくなってしまう。これはものすごい力業だ。そんなにいろいろ水増しできる話題があるのだろうか。ちなみに映画は2時間程度の長さだ。

パソコンで「2ちゃんねる」は出てくるかと思ったら「Aちゃんねる」という名前になっていた。
1日たっても、舌からのどにかけて感じる違和感は消えなかった。部位が部位だけに、四六時中そのことが気になってしかたがない。いつも口にしびれや痛みが感じるのだ。

気がつけば、口内炎やガンのサイトばかり覗いている。「舌ガン」で検索すると実際にかかってしまった人の闘病記が出てくる。その人が発症したのは大学を出て2年ほどのことの話である。では自分のような人間がガンになっても不思議ではない。そんなことばかり思ってしまう。

ただ、口内炎かガンかどうかの見極めについては、初期の段階では医者でも困難らしい。口内炎ならば1週間くらいで消えてしまうし、そうでなかったら深刻な話になってくるということだ。

とりあえず、明日の様子を見てみる。それでも調子が悪かったら口内炎だろうがなんだろうが医者に診てもらった方が賢明だろう。

口に違和感

2005年7月5日
何か食べるたびに違和感を感じる。風邪で喉が痛いせいかと最初は思ったが、口に入れた瞬間からおかしいので舌のところを調べてみた。

すると、舌の奥の方を触ると痛い部分があった。通常に考えれば口内炎だと判断する。しかし、いままでの口内炎とは痛みの質が違うのが気になる。

二子山親方は口腔底ガンで亡くなったけれど、まさかそんなことはないよね。
サイトのカウンターが一万件を突破していた。

2年半くらい続けているから、1日のアクセス数は10件ていどだろう。個人サイトなどそんなものだろう。
めったに聴かないFM802のチャンネルへ久しぶりにラジオを合わせた。今月は、午後8時からのラジオ番組の中で「Misato Watanabe 〜Go! Go! Funky Stadium〜」という1コーナーが毎週流されるからである。

内容は10〜15分程度のもので、彼女のこれまでの作品から1曲取り上げてその曲にまつわるエピソードを披露してもらうというのだ。その中で彼女の歴史をざっと辿る試みだろう。

第1週目の今日かかったのは”夏がきた!”だった。この曲は大江千里などボン・ジョウ゛ィのライブに行って感激した美里が「千里さん。ボン・ジョウ゛ィみたいな曲を作って!」と言ったのがきっかけでできた曲だという。たいした話ではないかもしれないが、この曲が大好きな人間にとってはこうしたことでも嬉しかったりもするのである。

こうしたラジオのみならず、「ミュージックフェア」「オールナイトニッポン」などメディアへの出演も入っている。デビュー20周年が絡んでいるためだろうか。こころなしか露出が増えている気がする。

夏カゼ?

2005年7月2日
自転車を失って一晩明けたら、頭が痛い。どうやら風邪をひいたようである。自転車を失って気が弱ったのだろうか。それとも冷房をかけすぎているせいだろうか。いずれにしても、間の悪い時に具合が悪くなったものである。

外に出て歩いたら少しは調子が良くなるかと思ったが、頭痛はやわらぐことはない。すぐに部屋を戻って、この日はほとんど寝てばかりいた。
あるところで1時間ほど自転車を置いていた。そこに戻ってみると、自転車がなくなっている。うかつにも鍵を差し込んだままにしていた。盗まれたり、壊されたり、忘れたり、京都に来てから自転車をいくつ無くなったろう。
1970年代半ばにロンドンやニューヨークで起きたパンク・ムーブメントにおいてたくさんのバンドが出た。その有名どころでいまだに活動しているのはダムドくらいである。クラッシュもラモーンズもメンバ−は死んでしまった。そういう貴重な存在であるダムドが来日するので、何も思い入れが無いにもかかわらず心斎橋クラブクアトロに足を運んだ。お客は200人くらいだろうか、寂しい入りではなかったので一安心である。

7時ちょうどに電気が消えて、まず前座の「Limited Express(has gone?) 」という日本のバンドが出てきた。女の子がギターとボーカルの3ピースバンドで、調べてみるとジョン・ゾーンのレーベルから作品を出している。ジョン・ゾーンの名前が出る通り、パンクとはほど遠い音楽性で、ボアダムスあたりを思い起こさせるノイズを出して、女の子がすっ頓狂なボーカルが重なるというものだった。MCもほとんどないまま20分ほど演奏してすぐ引っ込んだ。もちろん、観客はほとんど盛り上がらない。

それから30分ほど舞台替えをして、ダムドが登場する。キャプテン・センシブルは「We are Clash」と言って観客を笑わせている(東京ではSex Pistolsと言っていたらしい)。

今回は初期メンバーであるデヴィッド・ウ゛ァニアンがボーカル、ギターがキャプテン、そしてベース、ドラムス、シンセの5人編成だ。私は1枚目のアルバムしか聴いたことがないので、30年近くたったダムドって一体どんな音を出すのかと思っていたら、実際の音はおおよそパンクのノリではなかった。シンセが多様されていて、一言でいえば80年代のアメリカのロック・バンドのような、とでも表現しようか。

そんな音を出すので、おそらくパンクファンのような子供たちはほとんど盛り上がっていないように見えた。”ボーン・トゥ・キル”や”ニュー・ローズ”などの初期の曲が演奏された時には人が飛んでくるような場面もあるが、曲が2分とか短いのでアッという間に終わって収束してしまう。そんな状態のまま”ニート・ニート・ニート”で本編が終わる。

アンコールでは拍手はあまり起きなかった。それはダムドのせいというよりも、お客のマナーが悪かったと解釈したい。しばらくして、セーラー服をきたキャプテン(前回の来日でも着ていたらしい)が現れ、ダイブした女の子をステージに引き上げたりと、微笑ましい場面などありながら数曲演奏して終わる。1時間半ほどのステージだった。

ネットではライブについて酷評も見かけたけれど、デビューから30年も経ったバンドに対して過剰な期待をもってライブに来た人もいるのだなと呆れてしまった。

確かに他人に薦めたくなるようなものではなかった。しかし、ダムドが現在でも活動している姿を生で観られた事実には満足している。

着うた

2005年6月29日
携帯電話の機種変更をしたため、以前に入れた着メロやゲームは消えてしまった。すでに電話に入っている着信音はピロピロと味気ない音ない。また、前の機種では「着うた」対応機種でもなかたので、着うたを入れてみることにした。

渡辺美里の公式サイトからQRコード(これも以前は対応してなかた)を拾って入り、”いつかきっと””夏がきた!”、そして着うたにしかない”My Revolution”のアカペラをダウンロードしてみる。

ただ、基本的にはバイブにしているので、部屋の中以外で着うたが活用されることはない。
渡辺美里の公式サイトにおいて、西武ドームでのライブにおける20年の歴史をたどるギャラリーが開催されている。

http://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/misato/v20/index.html

個人的には92年の「スタジアム伝説」の頃が最も印象深い。

スタジアム・シンガー”としての実力と動員力は頂点を極め、この年のライブは西武球場、西宮球場、ナゴヤ球場と全国3箇所のスタジアムと5箇所のアリーナを回る、まさにスタジアム伝説と呼ぶに相応しいツアーとなった。ステージ中央に巨大なメリーゴーランドと色とりどりのイルミネーションで、移動遊園地のような豪華なステージが設置され、アンコールでは「メリーゴーランド」というナンバーも披露された。

この解説の「5箇所のアリーナ」の一つが北海道の真駒内アイスアリーナである。スタジアムめぐりのライブはまさに伝説的なものであり、その中に立ち会えたことは本当に幸運だった。
BONNIE PINKの公式サイトからメール・マガジンが届いた。東京と大阪で無料のライブをするという内容だった。東京は会場で整理券が配られるという形になっているが場所が場所なので無理である。

そして大阪だが、これもまた微妙な話である。端的にいえば、クレジット・カードを作った方を招待します、というようなことである。好きなミュージシャンを観たいために欲しくもないカードを作るほど熱心でもない。

ただ、大阪のイベントについては他のところでも抽選で招待している部分もあるので、そこは応募してみたい。
全国的に猛暑が続いている中、京都市内も例外ではなかった。こんな日に京大西部講堂で「放〜至楽〜」というイベントでeastern youthが出るというので見に行った。しかし開場時間が午後2時で、開演が午後3時からである。

6組もミュージシャンが出て、eastern youthは最後である。現地に行くとタイム・テーブルが置いてあったので見ると、なんと7時45分となっている。2時から待っていたとしたら6時間近くかかる。この炎天下でそこまでしていられないと判断し、いったん部屋に戻って午後5時半ごろ再び会場に来た。すでに客がいっぱいかもしれないと思いながら中に入ったら、それほど人はいなかった。せいぜい100〜150人くらいだろう。ちょうど入った時に、東京のnemoというバンドが演奏を始めるころだった。「eastern youthじゃありません」といったバンドのメンバーの一人は、確かに丸坊主だった。ひたすらノイズを出し、そこにほとんど絶叫という感じのボーカルが入るというスタイルで、40分ほどの演奏に付き合うのは正直いって辛かった。途中から参加したのはつくづく正解だったといえる。

nemoが終わってから続々と人が入ってくる。無戒秀徳アコースティックエレクトリックの登場である。eastern youthよりもこちらを目当てにした人が多かったのかもしれない。私は01年のスーパーチャンクの前座で観たナンバーガール以来である。現在のバンドであるZAZEN BOYSと何が違うかといえば、無戒ひとりだけですべて演奏している。基本はアコースティック・ギターやエレキ・ギターによいるトーキング・ブルースという感じだったが、女性をステージに上げて「無戒ちゃんステキ」などとマイクでしゃべらせた声を編集して使ったりと即興的な部分も取り入れていた。こちらも40分くらいの演奏だった。

それから20分ほどのセット・チャンジがあり、ついにeastern youth の出番である。いつのまにか人も200人くらいにふくれあがっている。

「長〜い長い、暑〜い暑い1日。ようやく日が暮れました。あと1バンドお付き合いください。」という吉野のMCで1曲目”砂塵の彼方へ”が始まった。最初は、さきほどの無戒秀徳よりも音が悪く感じる部分もあったが、2曲目の”黒い太陽”あたりからだんだん調子があがってくる。会場が暑くて、去年の同じ頃に神戸のような出来の悪いライブになりそうな不安はすぐに払拭された。

アンコールの時に吉野が、このイベントは女の子2人で実質仕切っていることに触れて、回数を重ねて西部講堂まで行ったのは凄いと彼女らを讃えて”夏の日の午後”を演奏した。その時にダイブをした人が出てきたので、ダイブなどが嫌いな吉野にはどう映ったのだろうかと不安になった。

曲目については以下を記すが、”今日”を除いてはすでに聴いたことのある曲ばかりだった。”黒い太陽”は私の行ったすべてのライブで聴いたような気がする。最近のeastern youthのライブで気になるのは演奏する曲目が限定されている点である。私のように飽きもせず彼らのライブに喜べるような人以外は、ライブ会場から遠ざかっていっているような気がしてならない。ともかく8月の大阪でのライブもチケットをすでに取っている。

(演奏曲目)
(1)砂塵の彼方へ
(2)黒い太陽
(3)今日
(4)雨曝しなら濡れるがいいさ
(5)いずこへ
(6)敗者復活の歌
(7)矯正視力〇・六
(8)スローモーション
(9)Don Quijote
(10)夜明けの歌
<アンコール>
(11)夏の日の午後

学生?

2005年6月25日
暑い日が続く。この日も例外でなく、おそらく30度は軽く超えていただろう。しかし部屋にいても暑いのには変わりない。休みでもあったので自転車で新京極に向かい買物をした。

まず、もう2年以上使っている携帯の機種変更をする。JEUGIA三条本店のすぐとなりにあるauショップに入ると、50歳くらいの店員に

「学生さん?」

と訊かれた。違います。この6月1日で29歳になったばかりです。

2年前に携帯を初めて選んだ時と同じく、機能など目もくれず色で選んだ。バナナのような黄色の機種である。ポイントもたまっていたので4300円くらいで変更することができた。

それから、JEUGIAでブルース・スプリングスィーンのCDを3枚、ユニクロでシャツ2枚とサンダルを買って部屋に戻った。

晩になって、ふたたび外へ出て烏丸今出川にあるTSUTAYAに向かう。去年の終わりに会員証の期限が過ぎたまま放っておいたので再入会しようと思ったのである。カウンターに行って店員にその旨を伝えたら、

「学生さんですか?」

と訊かれた。

若く見られるようだが、それで得をした経験は一度としてない。
今年の9月でデビュー10周年を迎えるBONNIE PINKがカバーアルバムを発表した。全10曲のうち、日本語詞のものは2曲である。もともと英語で作詞をする人なのでファンにとっては違和感はないだろう。

肝心の中身であるが、私にとっては縁のないミュージシャンばかりをカバーしているのでオリジナルと比べてどうとか言ったことを述べることはできない。

断言できることは、このアルバムは彼女のルーツであるミュージシャンを取り上げただけの作品ではないということだ。たとえば山下達郎の”Your Eyes”は、もともとは山下のトリビュート・アルバムの中に入るべきものだった。それがなぜかお蔵入りとなった音源をここで取り上げている。エイミー・マンはシングル”眠れない夜”のカップリングである。斉藤和義とのデュエットという形式をとっている、サザンオールスターズの”真夏の果実”は、東京のFM局「J-WAVE」の番組での企画を再演したものである。

このように、彼女の音楽活動の中におけるいろいろな場面で取り上げたカバー曲が収録されている。カバー・アルバムではあるけれど、意識的にか無意識的にか、彼女の歴史の一部分も辿れる作品となっている。

このCDを買ったJEUGIAには彼女自身による曲目解説が置いてあった。載せようと思ったけれどけっこうな文字数なので、また別のページでなんとかしたいと思う。大きなCDショップにはあると思うので、ファンはぜひ持っておいてほしい。
山口県に住んでいる、サンフレッチェ広島と広島カープとウルフルズとBONNIE PINKの好きな知人から携帯メールが届いた。カープの野村謙二郎が通算2000本安打を達成したというのだ。

高校生から大学2年の頃まではカープのファンだったと公言していた。しかし、優勝に絡むこともできない状況も続き、いつの間にか興味もなくなっていった。現在、チームに誰かいるのかもわからず、いつかの阪神戦で町田が縦ジマのユニフォームを着ているのを見て驚いていたほどである。

そんな現在の自分にとって、いまのカープの現状について何も言う知識はない。しかし、今年でプロ17年目、39歳(渡辺美里と同い年)になる野村がいまだに現役というのは、後進が育っていないことの一つの証明だろう。

野村が偉業を達成したことには素直に祝福したい。
渡辺美里やBONNIE PINKと同様、新作が出れば絶対に買うミュージシャンの一人がこのヴァン・モリソンである。1945年生まれ、ニール・ヤングやエリック・クラプトンと同い年であるヴァンは今年の8月でついに還暦を迎える。作品もこれがなんと38作目になるという。ミュージシャンのキャリアも40周年である。そして、まだ現役を退く気配は感じられない。

ヴァンは2年間隔くらいで新作を出し続けていて、21世紀になってからも2作アルバムを発表している。前作はジャズの名門レーベルである「ブルーノート」から出したが、それも1回きりで今作「マジック・タイム」はポリドールに復帰しての発売となった。

ヴァンのファンを公言してはばからない自分であるが、ここ2作はあまり聴いてなかった。理由はわからない。なんとなく自分の中で彼に対する飽きがでていたのかもしれない。せめて新作を出すたびに来日してくれれば良いのだが、ツアーに消極的、心臓に病気持ち、飛行機嫌いの三拍子の揃った彼が日本の地に足を踏み入れる確率はゼロに近い。

ともかく、21日の出荷日に「マジック・タイム」を買ってみてすぐ部屋で聴いてみた。1曲目の”STRANDED”でヴァン自身の吹くサックスが流れだした時に、今回はアルバムは最近のものとはちょっと違うと感じた。ファンの人しかわからない表現だけれど、80年代後半に傑作アルバムを連発していた時代、たとえば「ポエティック・チャンピオンズ・コンポーズ」あたりの頃を音を連想してしまったのである。

いつもと変わらないヴァン・モリソンではないかという声もあるかもしれない。たしかに地味な作品であるし、目新しい要素も見当たらない。ただ、今回のアルバムは近年の彼の作品の中でも豊か中身であるように思える。しばらく彼から離れた人にもぜひ聴いてほしい。
最後に、おそらくファンには不満いっぱいであろう「LOVE WITH YOU」と題した3枚目についてである。

1 悲しいボーイフレンド
2 跳べ 模型ヒコーキ
3 素顔
4 彼女
5 小指
6 37.2℃ (夢みるように うたいたい)
7 One More Kiss
8 キャッチボール
9 I Wish
10 悲しいくちづけ
11 Amagumo
12 男の子のように
13 バースデイ
14 Breath
15 風になれたら


まず、アルバムの内訳も見てみよう。

「eyes」(85年)から1曲
「lovin’ you」(86年)から1曲
「Breath」(87年)から2曲
「Flower bed」(89年)から1曲
「Tokyo」(90年)から1曲
「Baby Faith」(94年)から1曲
「Spirits」(96年)から1曲
「ハダカノココロ」(98年)から3曲
「Orange」(03年)から2曲
「Blue Buttefly」(04年)から2曲

となっている。

ディスク3を持ってきた意図はなんとなくわかる。ディスク1のファン投票では80年代の曲ばかりが集まり最近の楽曲は入っていない。そのバランスを取るため、こうした選曲がなされたのではないだろうか。

せっかく3枚組のベストを出すのだから、90年代後半や21世紀に出た作品を入れたいというのは理解できる。しかし、他に入れる曲はあったのではないかという疑問は消えない。最近の作品にはかつてほどの精彩は無いとはいえ、”あなたのすきな歌”とか”egoism”とか”Heart of Gold”とか、それでも他に入れるべき曲があるではないか。

”悲しいボーイフレンド”や”バースデイ”などが入っていることから考えると、「隠れた名曲」という位置づけができるかもしれない。それならば”君の弱さ”や”Love is magic”や”Promise”のようなアルバム未収録曲を入れてほしかった。いまの3曲はファン投票でも上位に入りそうだった曲でもあったのだから。

いずれにしても、ディスク3によってずいぶんと中途半端なベスト・アルバムに見えてしまうことは残念でならない。ファンの不満が拭えるのはデビュー25周年記念ベスト・アルバムでも出るときだろうか。

< 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 >

 

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索